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DIC、欧州向け食品包装用ラミネート接着剤を開発

2013年6月4日 (火)

産業・一般DICは4日、欧州市場向けに、食品包装規制の強化に対応した食品包装材用ラミネート接着剤を開発し、販売を開始したと発表した。

これまで国内を中心に、食の安全を重要視した食品包装材向けラミネート接着剤事業を展開してきたが、欧州の食品包装材規制強化に対応するため、日本で培った技術ノウハウを活用し、欧州市場に参入することにしたもの。

100%子会社のサンケミカル社が保有する欧州の販売チャネルを活用することで、新製品をレトルト食品、化粧品、トイレタリー製品など高機能包装材用途を中心に拡販する計画で、ラミネート接着剤事業全体で80億円の売上高(2012年実績)を、20年に360億円に拡大する。

欧州(EU加盟国)では、2011年5月から食品包装材に使用されるコーティング剤、ラミネート接着剤、印刷インキの成分が食品に溶出する量規制値を厳格化するなど、食の安全に対する規制が強化された。

大手食品メーカーでは、規制値以上の値で自主規制を実施する流れとなってきており、今後、食品包装材に対する要求レベルが全世界で高まる可能性がある。

また、欧州では現在、環境保全やエネルギー削減などの観点から、これまで多用されていた缶包装がプラスチック包装へと置き換わっている。特にレトルト食品用途でその動きが盛んで、レトルト食品用プラスチック包装材の需要が増加しているが、DICの新製品は摂氏100度を超える高温加熱処理でも接着剤成分の溶出リスクをさらに低下させることができるという。