財務・人事オンライン診療アプリ「SOKUYAKU」を運営するジェイフロンティア(東京都渋谷区)は11日、2024年5月期決算を公表した。最終損益は20億8600万円の赤字で、前期に比べ、1億8700万円赤字幅が拡大した。25年5月期も赤字幅は縮小するものの、3期連続赤字になるとの見通しを示した。今後、「SOKUYAKUヘルスケア経済圏」の拡大やM&Aによるサービスの拡大などで収益の拡大を図るとしている。
決算によると、24年5月期の売り上げは177億1400万円で前期比5.2%の増。SOKUYAKU事業の成長や、D2C事業の定期顧客の増加などで売り上げが伸びた。営業損益は5億5300万円のマイナスで、前期よりマイナス幅は12億5700万円減少した。主なマイナスの要因は、費用計上の変更やM&Aによるのれん代の計上などだった。
同社は不適切な会計処理があると会計監査法人から指摘を受け、外部の専門家による特別調査委員会を設置して調査を進めていたため、決算の公表が遅れていた。不適正な会計処理は、主に広告費の会計処理に関わるもので、決算内容を修正するとともに再発防止策を講じた。同社の株式は東証グロースで監理銘柄に指定されていたが、12日付けで解除された。
SOKUYAKUはオンラインで診療や薬の処方が受けられるほか、医薬品の配達を依頼できる会員制アプリ。現在、ツルハグループやウエルシア薬局などドラッグストアや薬局を中心に連携が進んでおり、今年5月現在、全国の薬局数の22%にあたる1万3620店舗で導入されている。
同社では、薬の配送サービスの全国への拡大や、宅配便ロッカーでの受け取りの導入などで利便性の向上を図り、利用者の拡大を図る。、また、M&Aによる新サービスの導入なども進めていく。これらによって、利用者の健康維持支援から診察、治療までサポートするSOKUYAKUヘルスケア経済圏を構築し、事業モデルとして確立していくとしている。
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