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第4回スマート物流EXPOが開幕

2025年1月22日 (水)

ロジスティクス物流業界が抱える課題を解決する最新の技術、システム、ソリューションを紹介する「第4回スマート物流EXPO-物流DX/ロボット/カーボンニュートラル展」が、東京ビッグサイト東・南展示棟で開催された。24日までの開催。

▲第4回スマート物流EXPO

スマート物流を実現するIoT・ITシステム、AI、ロボット、物流設備などを扱う出展社と自動化・省人化・デジタル化を目指す物流業や製造業の物流関係者との商談・技術相談の場となる。出展社数は前回の1688社よりも多い1800社。来場者数は9万人を見込んでおり、前回の7万7744人からの増加が期待されている。

初日、10時の開場とともに、多くの物流関係者が会場内へと入場。おのおの、スマートフォンで出展社検索サイトからお目当ての会社を調べ、小間番号を確認しながらブースへと移動していく。

改善基準告示の改正によって持ち上がった「物流の2024年問題」では、トラックドライバーの労働時間が減ることによる輸送力が懸念される。現在のところ、業界関係者の工夫と努力によりクリティカルな問題は発生していないが、適法な事業運営がより厳しく監視、監査を受けるようになることが考えられ、さらなる効率化は必須といえる。また、労働者人口がますます減少する事を考えると、かなり思い切った効率化や省人化が必要となりそうだ。

一方でEC(電子商取引)の隆盛は物流需要を増大させる一方、国内のみならず越境ECでも輸送力がさらに必要とされ、これへの対応についても、一層の効率化が求められる。

こうした状況に置いて、政府、大企業からは「物流を止めない」といったマクロな視点からの目標設定がされるが、中小の物流事業者においては円安、燃油費と物価の高騰、後継者を含む人手不足などの課題が山積で、「どうやって生き残るか」を考えざるをえない切羽詰まった状況であることも少なくない。

さまざまな問題が山積みとなっている中で物流需要は高まり、一方で輸送力と労働力はひっ迫していくかに見えるのが今の物流業界。そうした状況を乗り越えるには、大胆なDX化を進めるしか道はないだろう。DX化によってバックオフィス業務を簡略化し、情報の伝達をスピーディーにし、さらには不足するマンパワーをロボットなどの機械の導入で補うなどのデジタルソリューションを複合的に導入すれば、生産性は飛躍的に向上するだろう。

しかしまた、大がかりな自動倉庫やロボット、マテハン機器などを導入する資本余力がある企業ばかりとは限らない。否むしろ、あまり費用はかけられないけれど、せめて自社の倉庫をもう少し効率的に運用できないかと、低コストで始められる効率化を模索する企業の方が多いのではないだろうか。

そうした企業へのヒントの1つとなるのが、例えばメガソフト(大阪府北区)が発売する倉庫レイアウトソフト「物流倉庫3D」のようなソリューション。同ソフトは、実在の機器を仮想空間上に配置しながら自社の倉庫を3Dで描いて、より効率的なレイアウトや動線を検討できるというもの。すでに自社にあるリソースをより効率的に運用するにはどうしたらいいのか。高額な投資を行う前に、まず手を付けてみるにはちょうどいいソリューションといえる。開場直後に会った同社法人営業部の西村光介氏によると「すでに、多くの人がブースを訪れている」という。実際、自社倉庫のレイアウトを変更することで効率化を目指したいという需要は多いと言い、「みなさん、倉庫内の荷物をどう配置すれば効率化できるのか、頭を悩ませている。そうした方々の一助となりたい」と効率化への貢献に意欲を見せていた。

運ぶ荷物によって業務内容が大きく変わるのが物流。なので、誰が使っても効果満点なソリューションというのはなかなかないものだ。しかしメーカーやベンダーはニッチともいえる製品やサービス、システムを開発し、ひとつひとつの物流の現場をより効率的で働きやすくすることを目指している。そうした出展が数多くある「スマート物流EXPO」でなら、自社の現状にフィットするソリューションを見つけることができるかもしれない。

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LOGISTICS TODAY編集部
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