M&A豊田自動織機(愛知県刈谷市)は19日、子会社の機械車両メーカー、アイチコーポレーション(埼玉県上尾市)の保有株式の一部を伊藤忠商事(東京都港区)に売却することで合意し、3社で資本業務提携を結んだと発表した。株式売却後は、豊田織機の持ち分は20%程度、伊藤忠は27.28%となる予定で、アイチは豊田織機の子会社ではなくなる。
現在、豊田織機はアイチ株の54.35%を保有しているが、いわゆる「親子上場」の状態になっているため、親子上場解消に向けた資本関係見直しの協議を両社で続けていた。
そうした中、昨年11月に豊田織機側から株式の一部を伊藤忠に売却したいとの申し出があり、伊藤忠からも業務資本提携の提案があったという。
これを受けて、アイチと豊田織機で検討を進めたところ、アイチが自社株公開買い付け(TOB)を実施し、それに豊田織機が応じる形で保有株式を減らし、その後、豊田織機が伊藤忠に株式を譲渡することに決めた。
TOBは21日から実施し、1000万株を上限に1株1283円で買い付ける。買い付け期間は4月17日まで。豊田織機は既に保有する全株式を応募する契約を結んでおり、最終的な売却株数は応募数による按分で決定する。
TOB終了後、豊田織機は伊藤忠にアイチ株1760万株を1株1345円で売却する予定で、譲渡価格は236億8300万円となる。譲渡日は5月15日の予定となっている。
アイチコーポレーションはトラックマウント式高所作業車では、国内で7割のシェアを占める。ファイナンスやアフターサービス、中古車販売、海外市場の開拓などに課題があり、伊藤忠の自動車関連ビジネスのノウハウや海外ネットワークを活用することで、事業の拡大を図る。
また、伊藤忠は、将来的に同様の課題を抱える特殊架装車メーカーとの協業も模索していくとしている。
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