産業・一般JX日鉱日石エネルギーは9日、インドネシアの同社潤滑油販売代理店「アンダラングループ」と合弁で、潤滑油製造会社を設立したと発表した。
同社は、1996年にインドネシアでの潤滑油事業を開始し、01年にはジャカルタ事務所を設置した。09年に潤滑油の輸入販売会社を設立したが、事業の継続的発展のためには同国での製造・販売の一貫体制が必要と判断し、自社製造拠点を設立することにしたもの。
新会社の年間生産能力は約4万キロリットルで、12年3月をめどに商業生産を開始する。同社は、アジア地域を中心とした新興国での海外事業強化を中期経営計画の基本戦略の一つに掲げており、現在、日系企業では最大の約30万キロリットルの海外潤滑油販売を手掛けているが、15年には65万キロリットルの販売を目指す。
インドネシアは2.3億人の人口を抱え、中国・インドに次ぐ世界第3位の二輪車市場となっている。日本での二輪販売台数が40万台程度にとどまっているのに対し、インドネシアでは10年に700万台超が見込まれていることから、「今後も約7%の高い経済成長を背景に二輪車、四輪車の普及が進み、潤滑油需要の堅調な増加が見込まれる」としている。