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JR貨物25年事業計画、積載率76.5%目指す

2025年3月31日 (月)

ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物、東京都渋谷区)は3月31日、2025年度事業計画を発表した。同社は輪軸組立作業での不適切事案を受け、安全管理体制の強化を重点施策として掲げた。

計画では包括的な経営目標として、3つの主要な数値目標を設定。コンテナ輸送事業の取扱収入1240億円、輸送効率の重要指標である輸送トンキロ196億トンキロ、輸送効率の最適化を示す積載率76.5%の達成を目指す。安全性向上への取り組みとして、新設する業務監査室で社内の業務プロセスを監査する体制を整える。安全管理に関する規程類を全面的に見直し、整備士、社員の安全意識と技能の向上を目的とした教育体制の抜本的な改善を進める。

総合物流企業グループへの進化に向けた重要な施策として、日本運輸倉庫(中央区)を「JR貨物ロジ・ソリューションズ」への改称を決定した。これに伴い、倉庫機能を戦略的な物流の結節点として位置付ける。より効率的で包括的なサービス提供を可能とする新体制を構築する。輸送能力の強化策としては、31フィートコンテナ輸送の拡大を推進し、多様な荷主ニーズに対応するため定温コンテナの増強も積極的に実施する。これらの施策により、鉄道貨物輸送と倉庫事業の相乗効果を最大限に引き出す。より付加価値の高い総合物流サービスの実現を目指す。

脱炭素社会の実現に向けた取り組みとして、輸送に伴うCO2排出削減量の詳細な可視化を進め、荷主企業のサプライチェーン全体の環境負荷低減への貢献度を定量的に示す情報提供サービスを導入する。次世代の物流効率化に向けて、自動運転トラックと貨物鉄道の両方に対応可能なスワップボディコンテナの実証実験を本格的に開始し、モーダルシフトの新たな可能性を追求していく。国際展開では、タイにおける鉄道プラットフォーマー事業を通じて東南アジアの物流革新に貢献する。成長市場であるベトナムでのLNG(液化天然ガス)輸送事業への戦略的な参画も検討している。これらの施策を着実に実行するため、335億円の設備投資を計画し、持続可能な物流システムの構築に向けた基盤整備を進める。

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LOGISTICS TODAY編集部
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