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米Amazon、新型ドローン配送の安全性を検証

2025年4月4日 (金)

サービス・商品アマゾン(アメリカ)は3月31日、配送用ドローンを導入するに至るまでの安全性試験や取り組みなどについて公表した。

同社は2024年11月、アリゾナ州ウエストバレーのフェニックス都市圏とテキサス州カレッジステーションでの配達に新型デリバリードローン「MK30」を導入。連邦航空局から認定を受けるまでには5166回、計908時間の飛行試験を行ったという。

(出所:Amazon)

MEPアウトテストでは、ソフトウエアを使ってMK30のモーターや電子速度コントローラー、プロペラなどを停止させ、飛行を維持しながら安全に発射地点に戻り、指定されたパッドに着陸できるかを確認した。切り替えテストではドローンのプライマリフライトコンピューターを停止させるような障害を注入し、バックアップに切り替えて制御を引き継いでドローンを安全に基地に戻すことができるかを確認した。この2つのテストを何度も繰り返し、さらにミッションのさまざまな時点で水平飛行、垂直飛行、発射直後や配送の瞬間にドローンに電撃を与えるなどの試験も行った。

また最も重要な安全上の必須事項の一つに、同じ空域でほかの航空機とドローンが安全に統合することがある。これにはドローン飛行のメカニズムを理解した熟練したオペレーターが必要であり、同社のオペレーターは飛行前と飛行後のチェック時に、チームが標準的な操作手順を理解していることを確認するためのテストを行っている。

さらに障害物回避では飛行前に、運用エリアの建物、橋、電線などの高精度モデルを生成し、これらの障害物を回避する飛行経路を作成する。しかし顧客の庭の着陸地点に障害物がないとは保証できないため、チームはドローンが荷物を配達すべきでないタイミングを確実に理解できるよう、12フィート上空でホバリングしながら配達するテスト体制を構築した。

すでに運用が開始されている地域でも引き続き改善が行われている。フェニックス都市圏などでは空気中のほこりが多く、ドローンの高度センサーの読み取り値に干渉することがわかった。安全上の問題には至らなかったものの、改善を行っている間、ドローン群全体の運航を一時停止しテストを行ったという。

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LOGISTICS TODAY編集部
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