
▲メタノール二元燃料船改造後のイメージ図(出所:常石造船)
荷主ツネイシホールディングスは4日、常石造船(広島県福山市)が、重油焚き既存船をメタノール二元燃料船に改造する設計について、2024年12月25日に日本海事協会(ClassNK)から基本設計承認(AiP)を取得したと発表した。マースクゼロカーボンシッピング研究所と共同で研究を進めたもので、中型ばら積み貨物船「KAMSARMAX」の標準設計に基づく改造案が対象である。
ばら積み貨物船は世界の船隊の15%を占めるなかで、KAMSARMAXのような中型船はその30%を占めることから、既存船の脱炭素化が持つ影響は大きい。設計では、メタノール燃料タンクの船倉内配置を採用し、船体強度や改造量への影響、航続距離を総合的に評価。HAZID会議とClassNKによる技術審査を経て、安全性と実現性が確認された。
同社は、35年までに建造する全船舶を重油専焼から二元燃料対応へ転換する目標を掲げている。メタノールは常温常圧で液体として扱える利便性に加え、GHG排出量が少ないことから、実用的な代替燃料として注目されている。
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