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中国EC格安サイトが欧米で浸透、トランスコスモス

2025年4月8日 (火)

調査・データデジタルマーケティング事業などを手掛けるトランスコスモスは7日、世界8都市を対象としたオンラインショッピングの利用調査結果を公表した。中国の格安EC(電子商取引)サイトが米国や英国で浸透しており、購入経験者はロンドンやロサンゼルスなどで6割を超えた。

調査は東京(日本)や上海(中国)、ソウル(韓国)、ムンバイ(インド)、バンコク(タイ)、ジャカルタ(インドネシア)、ロサンゼルス(米国)、ロンドン(英国)の8か国8都市で実施。直近1年以内にECサイトで買い物をした経験がある15歳から49歳の男女を対象に今年2月17日から25日までオンラインを通じて行い、2560人から回答があった。

調査結果によると、SHEINやTemuなどの中国格安ECサイトの購入経験がある人は、ロンドンが70%と最も高く、ロサンゼルスが63%、バンコク60%の3都市が6割を超えた。一方、東京は23%で最も低く、ジャカルタ、上海も30%にとどまった。

中国格安ECへ印象は8都市とも「国内で買うよりも安価に購入できる」が1位で、価格以外では購入のしやすさもポジティブな印象として挙げられた。また、「人気ブランドの類似品を安価に購入できる」も一部都市では上位となり、正規品ではないことを知ったうえで購入している利用者が一定数いることも明らかとなった。

東京とソウルでは、他都市と比べて品質面への懸念が多く、「思ったほど商品の品質は高くなかった」や「正規品ではないものが届く」などの回答率が他都市より高かった。

このほか、ソーシャルメディアとECサイトの利用の関係について尋ねたところ、8都市共通で「買い物をするため」にソーシャルメディアを利用しているとの回答が上位を占めた。中でもジャカルタ、上海、バンコクでは買い物目的でソーシャルメディアを利用する割合が高く8割を超えた。

ソーシャルコマースの利用経験も東京を除く7都市で過半数を超えており、特にバンコクでは88%となり、ジャカルタ、上海も8割を超えた。東京は16%だった。

ソーシャルコマースの主な購入先として、利用率が高かったのは「TikTok」(ティックトック)で、中でも上海とジャカルタ、バンコクでの利用率が高く7割を超えた。また、「Instagram」(インスタグラム)や「Facebook」(フェイスブック)などのプラットフォームもよく利用されているが、東京では「YouTube」が最も利用されている。

同社は「中国格安ECサイトの人気の背景には、単なる価格の安さだけでなく、比較や購入のしやすさといったスピード感や、ブランドにとらわれないコスパ重視の価値観の浸透がある。また、ソーシャルメディアも情報収集の手段から購入の場へと進化し、特にアジアの新興国では、TikTokやInstagramが検索窓として機能し、ECへのエントリーポイントとなっている」と分析している。

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LOGISTICS TODAY編集部
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