パナソニック、院内物流向けロボットを発売

話題パナソニックは24日、病院内の薬剤や検体を人手に替わって、全自動で搬送する病院内自律搬送ロボット「HOSPI」（ホスピー）の販売を今月から開始すると発表した。

同社は、松下記念病院（大阪府守口市）で医療・看護業務の調査・分析を行い、薬剤や検体の院内搬送が看護師や検査技師の本来業務の大きな阻害要因となっていることを明らかにした上で、2010年初頭から搬送作業を代替できるロボット開発に着手。

同病院での実証実験を行う中で、ロボットの機能や性能の検証だけでなく、病院経営への効果も大きいことが明らかになり、ロボットの販売を開始することを決めた。

ロボットは、走行誘導用のラインや軌道を必要とせず、病院内のどこへでも搬送できるほか、既築・新築・増築を問わず、搬送経路を自由に設計することが可能なため、部門配置の変更に柔軟に対応する。エレベーターと連動して自動乗降するため、多層階の搬送も自在。

また、薬剤の臨時搬送・検体の検査部への搬送に特化した最適な設計とし、搬送中の薬剤・検体をいたずら・盗難から守る自動ロック扉を備える。終始一定した安定姿勢で、搬送物にダメージのない静かな搬送を実現。これまでの搬送装置や人手では難しかった、輸液薬剤、抗がん剤、尿検体も現行の荷姿のまま積載することが可能となった。

ロボットの開発・製造はパナソニックプロダクションテクノロジーが、販売はパナソニックシステムネットワークスシステムソリューションズジャパンカンパニー関西社が担当する。

■製品仕様（出所：パナソニック）