
▲NBSロジソル河野逸郎社長。会場となった蔦屋書店代官山T-SITEには同社のトラックも持ち込まれた
ロジスティクスNBSロジソルは20日、複数企業が連携し高血圧対策に取り組む「PROTECT HEARTS PROJECT」のメディア取材会に参加した。同取材会は代官山蔦屋書店SHARE LOUNGEで開催され、12時から16時まで行われた。
取材会に参加したNBSロジソル(大分県日田市)社長の河野逸郎氏は「2015年から『ワンチーム』『みんなが生き生きと働く』という理念を掲げてきた。昨年には『従業員一人一人が生き生きと働ける会社を目指そう』という人事理念を宣言した」と語る。

▲同社のトラックは、会場ではパネル展示のブースに
河野氏によると、健康促進は社員が生き生きと働くための中心軸の一つ。特に運送業界では、ドライバーの健康管理は事故防止にも直結する重要な課題だという。「健康であることが事故を減らすことにつながる。また運送業は『きつい』というイメージから敬遠されがちな業界。だからこそ健康である職場にしていくことが大事だと考え、このプロジェクトへの参画を決めた」と参加の経緯を説明した。

▲同社が500人を超えるドライバー向けに導入したオムロンの血圧計とeメディカルの血圧管理システム
同社は全国におよそ500人のドライバーを擁しており、全員にeメディカルジャパンのサービスで提供される血圧測定デバイスを配布。測定データはBluetoothでスマートフォンと連携し、ドライバー自身が日々の血圧を確認できるシステムを導入している。「本人の自助努力も必要な健康管理において、毎日測定して自分で見ることで習慣づけにつながる」と河野氏は期待を寄せる。
導入は昨年下期から段階的に進められ、ことし3月に全ドライバーへの配布が完了したばかりで、「効果検証はこれからだが、先行して導入した拠点では意識付けが進んでいる」という。
「特に長距離運行では深夜に食事することになるなど、食生活が乱れがちだ」と河野氏。不規則な勤務による食生活の乱れが課題だ。同社では食生活の改善を促すコンテンツ配信なども行っているが、「気をつけましょうと言うだけでは習慣にならない。毎日血圧を測ることで健康意識を高める狙いがある」と説明する。「健康はあくまで一つのアプローチ。拘束時間の見直しや短縮も進めており、さまざまな面から働きやすい環境づくりに取り組んでいきたい」と河野氏は今後の展望を語った。
健康管理の取り組みは人材確保にも貢献すると河野氏は考えている。「待遇面だけでなく、健康に配慮してくれる会社だという安心感は本人にとっても家族にとっても大切。働き手のことを思いやる企業風土を作ることで、選ばれる職場になりたい」と話す。
同プロジェクトには、NBSロジソルのほかミツカン、森永乳業、オムロンヘルスケア、プリメディカ、新生堂薬局、イーメディカルジャパン、セントラルスポーツ、杏林堂薬局、アカカベなど業界を横断する複数企業が参画している。

日本における高血圧問題とプロジェクトの意義について語る、刀の森岡毅CEO
イベントでは経営コンサルティング刀の森岡毅代表や、福島県立医科大学医学部准教授の谷田部淳一氏が登壇し、セントラルスポーツからは萱和麿選手、谷川航選手、土井陵輔選手らアスリートも参加した。
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