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製造業のAI活用率1割にとどまる、キャディ調査

2025年7月23日 (水)

調査・データキャディ(東京都台東区)は23日、製造業で働く1227人を対象に実施した「製造業のAI(人工知能)活用の課題と展望」に関する調査結果を発表した。

日本の製造業が直面している最も重要な課題については、「人材不足・技能継承問題」(46.9%)との回答が圧倒的に高く、次いで「原材料・エネルギーコスト高騰」(28.2%)、「生産設備の老朽化・投資不足」(19.8%)と続いた。非効率と感じる業務プロセスについての質問では、「在庫・倉庫・出荷管理」、「生産現場の段取り替え・セットアップ」、「月次レポート・経理/原価計算」がそれぞれ2割となり、複数の職種で業務改善の余地があることが明らかになった。製造業が成長するために有効な手段については「高付加価値/先端素材・製品開発」(14.1%)が最多。次いで「人材教育・社内リスキリング」(12%)が選ばれた。経営層・管理職では11%が「AI技術の本格活用」と回答した。

AIを導入・活用することで、最も大きな価値を生むと思う領域についての質問では、3割が「コスト最適化・業務効率化」と回答、次いで「現場オペレーションの自動化・省人化」(26.6%)、「品質向上・不良削減」(23%)となった。自社の経験・ノウハウ・データとAIを組み合わせることの重要性について聞くと、4割が「重視している」と回答し「重視していない」(12.6%)と比べ、高く重要視されていることがわかった。

AIの活用度については「本番環境で既に活用中」が1割にとどまり、「全く検討していない」(16%)、「検討中だが未定」(19.4%)を合わせると4割近くとなり、AI活用率の低さが浮き彫りとなった。AIを活用/導入している領域では半数が「データ統合・活用」と回答。「品質・リスク管理」「オペレーション効率化」についてもそれぞれ27.3%が回答した。活用/導入を予定している領域については、「人材育成・技能継承」(23.4%)、「オペレーション効率化」(23.4%)「品質・リスク管理」(22.8%)の順となった。

AIを拡大活用する際の最大の課題について尋ねると、「AI人材・スキル不足」(27.3%)が1位となり、2位が「AIにいれるためのデータ収集・整備不足」(13.9%)となった。また1割が「法規制・セキュリティ懸念」と回答しており、AI活用を進めるためには自社努力だけではなく、国を挙げての支援も求められていることが明らかとなった。

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LOGISTICS TODAY編集部
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