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スズケン、翔薬の福岡物流センターが稼動

2010年12月28日 (火)

メディカル福岡物流センター「SILC」スズケンは28日、連結子会社の翔薬(福岡市)が福岡物流センター「SILC」(福岡県八女郡広川町)を2011年1月4日から稼働すると発表した。設備投資額は60億円で、年商約2000億円の処理能力を備える。

 

新センターは同社独自の「倉庫管理システム(WMS)」を導入し、得意先へ納品した商品のロット・有効期限の管理を可能にした。これにより、製造不良などによる回収対象医薬品を迅速に回収する。また、ミスピッキングを減らす「デジタルピッキングシステム」、出荷前に商品が正確に出庫されているかどうかを確認する「POS検品システム」を導入。

 

向精神薬、毒薬、毒物・劇物などを保管する特殊品庫、センターコントロールルームに人の眼球の虹彩認証システムを設置し、商品の特性に合わせた厳重な管理を行う。ICチップ入り非接触カードによる全館の入退室管理や監視カメラによる24時間監視も行う。

 

環境面では、最大発電能力60キロワット(32ワットの蛍光灯1875本分)の「太陽光発電パネル」を設置した。センターで消費する電力の一部に自然のエネルギーを活用する。人感センサー照明を設置し、人がいないときには自動的に消灯される仕組みを導入。さらに、白熱灯に比べ消費電力が約85%減となるLED照明を一部採用して環境に配慮した。

 

同社では、医療機関など得意先へのサービス水準を向上させるため、全国9拠点の物流センター構築を基本軸にした物流構想の早期実現、「トレーサビリティー(追跡調査)」を実現することによる商品の品質管理精度の向上に取り組んでいる。

 

現在稼働しているのは札幌、戸田(埼玉県)、神奈川、千葉、江南(愛知県)、阪神(兵庫県)の6拠点で、今回稼働する福岡物流センター「SILC」に加え、今後、宮城、岡山でも中規模物流センターと機能を補う8拠点の商品センターを設置する計画。

 

商品センターは、大きな商圏エリア向けの中規模物流センターに対して、比較的商圏の小さなエリア向けの物流センターとして、現在稼働中の新潟、金沢、長野、掛川(静岡県)、広島、新居浜(愛媛県)、高知に加え、南九州に設置する。

 

福岡物流センターSILCは九州の全てをカバーエリアとし、配販分離、定時頻回納入を推進することにより、納品リードタイムの短縮や品切率の低下を目指す。

 

■福岡物流センター「SILC」の概要
名称:SILC(シルク、翔薬イノベーティブ・ロジスティクス・センター)
所在地:福岡県八女郡広川町大字藤田737番地4(久留米・広川新産業団地)
敷地面積:2万1171.64平方メートル(6404.42坪)
建築面積:8911.30平方メートル(2695.66坪)
延床面積:1万9901.14平方メートル(6020.09坪)
構造・規模:鉄骨造地上3階建
保管品目:2万1000品目