ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

日新起業(神奈川)が自己破産申請へ、TDB調べ

2014年1月7日 (火)

ロジスティクス帝国データバンク(TDB)によると、川崎市川崎区観音の日新起業は1月6日に事業を停止し、事後処理を谷芳明弁護士(横浜市中区尾上町)ほか1人に一任した。2月中に横浜地裁へ自己破産を申請する予定。

同社は、1949年(昭和24年)3月の創業、50年(昭和25年)3月に法人改組した特定貨物自動車運送業者。創業から64年の業歴を持ち、業績や知名度、所有している車両台数などを踏まえると、特定貨物自動車運送業者としては神奈川県内でもトップクラスに位置していた。上場企業などの大手企業や中堅運送業者を顧客に持ち、鉄板など非鉄金属や土壌運搬の下請業務を中心とした営業で、神奈川県を中心とした首都圏、東北地方などを営業エリアとし、08年7月期の年売上高は36億9400万円を計上していた。

しかし、近年は長引く不況化で同業他社との競合も激化し単価下落傾向に拍車がかかり、12年7月期の年売上高は28億8200万円にまで減少。厳しい業況が続く中、近年は代表の交代や会長の辞任、監査役兼経理部長の退任などが相次ぎ、組織の運営体制が脆弱化。加えて、燃料費高騰などの取り巻く環境の悪化により資金繰りはさらに厳しさを増していた。その後も、業況の回復が見込めず、先行きの見通しが立たなくなり今回の事態となった。

帝国データバンクでは、「負債は現在集計中だが、推定10億円」としている。