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「国際物流総合展2025 第4回 INNOVATION EXPO」レポート

「事業成り立つか」まで踏み込む、異色タッグに注目

2025年9月10日 (水)

ロジスティクス9月10日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕した「国際物流総合展2025 第4回 INNOVATION EXPO」。物流施設の建設・開発関連の出展が数多く見られるなか、異色のタッグで来場者の関心を集めているのが、三和建設(大阪市淀川区)とASUIRO(アスイロ、中央区)の共同出展ブースだ。危険物倉庫や冷凍冷蔵倉庫など特殊倉庫建設のスペシャリストである三和建設と、荷主開拓に特化したコンサルティングのASUIRO。両社は「建てる前」と「建てた後」の課題まで踏み込み、倉庫事業の成功をトータルで支援する新たな価値を提案している。

「単に箱を作るだけじゃない。中に何を置き、事業としてどう成り立たせるか。そこからお客様と一緒に考えるのが我々のスタイルだ」。三和建設のブース担当者、松野優美子氏(大阪本店営業グループ)は、同社の強みをこう語る。同社は特に危険物倉庫や温度管理倉庫といった特殊な機能を持つ倉庫の設計・施工を得意としており、ブースでは1日4回、特殊倉庫に特化したミニセミナーを開催し、多くの聴衆を集めている。

▲三和建設の松野優美子氏(大阪本店営業グループ)

その三和建設と半年前からタッグを組むのが、ASUIROだ。同社の川満夏樹社長は、「倉庫を建てたいオーナー様や地主様が一番不安なのは、本当に荷主が付くのか、ということ」と指摘する。ASUIROは、その不安を解消するため、建設予定エリアの貨物動向や荷主ニーズを事前に徹底調査。どのような物品が、どれくらいの量と頻度で動いているのかという具体的なデータを提供し、事業計画の精度を高める支援を行う。

さらに両社の連携は、倉庫が完成した後も続く。ASUIROは、中長期的な視点で新たな荷主の開拓もサポート。「いずれ荷主が退去してしまった場合でも、我々が次の顧客を探すお手伝いをすることで、オーナー様は安心して倉庫事業を継続できる。それがまた次の建設需要にもつながる」と川満氏は、両社の協業がもたらすシナジーを強調した。

▲ASUIROの川満夏樹社長

2024年問題に直面し、多くの企業が新たな物流戦略や拠点戦略の見直しを迫られている。そんななか、「建てて終わり」ではない継続的なパートナーシップを提案する三和建設とASUIROのブース(7-101)は、倉庫事業の新たな可能性を探る上で、見逃せない存在となりそうだ。

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