ロジスティクス日本郵船は10日、同社グループのサステナビリティ(持続可能性)に関する取り組みをまとめたサステナビリティレポートを公表した。同社のサステナビリティ経営に向けた体制や方針のほか、グループが掲げる「安全」「環境」「人材」の3つの重要課題(マテリアリティ)ごとに具体的な取り組みを紹介している。
安全面では、「安全なくして成長なし」を基本理念に、社長・船機長懇談会、重大事故対応訓練などの安全推進活動や、独自の安全基準に基づく安全品質向上活動「NAV9000」を実施している。こうした取り組みの結果、2024年には「重大事故件数0件」の目標を達成した。
環境分野では、「気候変動対策」と「海洋環境・生物多様性保全」「大気汚染防止」の3つの課題に重点的に取り組んでいる。特に脱炭素に向けて、LNG(液化天然ガス)やアンモニアを燃料とする船舶の建造を進めている。
24年8月にはアンモニア燃料タグボート「魁」が完成し、世界初のアンモニア燃料船として脱炭素効果や運航の安全性を検証するための実証運航を行った。ことし5月には、グループ会社が定期傭船するメタノール二元燃料ばら積み船「Green Future」が完成した。同船はグループとして初めて、メタノールと重油の両方を燃料として使用できる二元燃料エンジンを搭載している。さらに、船体抵抗の低減や風力推進アシスト装置(WAPS)などの実用化によるGHG(温室効果ガス)の削減に取り組んでいる。
人材に関しては、24年度にグループのダイバーシティ&インクルージョン(D&I)に関する姿勢を示す「D&I Promise」を策定し、グループ全体でD&Iを進めるうえでの行動規範とした。
女性活躍推進も進めており、女性の活躍の場を広げ、より多様な観点を意思決定の過程に取り組むことをトップコミットメントとして発信した。現在、海技者を除く女性管理職の比率は13.9%となっている。さらに、キャリア採用人数に占める女性比率を50%程度とすることを目標としており、24年度のキャリア採用人数に占める女性比率は27.2%だった。
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