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多層基板材料増産へタイに新工場、パナソニック

2025年9月16日 (火)

拠点・施設パナソニックグループで電子デバイスやマテリアルなどの開発・製造・販売を手がけるパナソニックインダストリー(東京都港区)は12日、高速通信ネットワーク機器などに使われる多層基板材料「MEGTRON」(メグトロン)の生産体制を強化するため、タイ・アユタヤの生産拠点「パナソニックマニュファクチャリングアユタヤ」(アユタヤ工場)の敷地内にMEGTRON向け新棟を建設すると発表した。今後も全世界で生産体制の強化を図り、2025年度からの5年間で、生産能力を2倍に拡大する。

生成AI(人工知能)技術の普及によって、今後、通信データ量は飛躍的に増加することが予想される。このため、サーバーやスイッチ、ルーターなどの情報通信機器も、通信の高速・大容量化や演算処理性能のさらなる高速化が求められており、それらに用いられる電子回路基板材料でも、安定的、効率的に信号を送ることができる低伝送損失材料への期待が高まっている。

▲アユタヤ工場 新棟のイメージ(出所:パナソニックインダストリー)

同社は、高速伝送対応多層基板材料をMEGTRONのブランドで製品化しており、サーバーやルーター、スーパーコンピューター、基地局などで使われる高速通信機器のほか、自動車や航空宇宙など幅広い分野の高速・大容量伝送に対応している。特に04年に量産を開始した「MEGTRON6」はハイエンドサーバーに採用された低伝送損失多層基板材料の先駆けとして14年に「市村産業賞功績賞」、16年には「大河内記念生産賞」を受賞している。

今回は、MEGTRONのグローバル生産体制強化策の第1弾として、成長が著しい東南アジア市場をターゲットにするため、タイでの生産設備増強を図ることにした。

タイに建設される新棟は、延床面積1万9400平方メートル。170億円をかけて自動化や省人化、DX(デジタルトランスフォーメーション)化を図り、省エネ技術を駆使した最先端の工場運営を目指す。稼働開始時期は27年11月の予定で、28年度内に量産体制を構築する。

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