調査・データ市場調査会社SNSインサイダー(インド)は30日、AI(人工知能)スマートグラス市場に関するレポートを公開した。同市場の規模は2024年に13億ドルと評価され、その後、25年から32年にかけて年平均成長率(CAGR)11.09%と堅調に推移。32年までに30億1000万ドルに達すると予測されている。
レポートによると、AIスマートグラスは従来のディスプレイ機能中心のデバイスから、AI技術を活用した「知的アシスタント」へと進化。視覚認識や音声案内、翻訳、健康モニタリングなど、文脈を理解してタスクを実行できる機能が拡充している。メーカー各社はユーザー体験と機能性を向上させるために、機械学習や自然言語処理(NLP)への投資を強化し、物流・製造・教育・遠隔医療など幅広い分野での実用化が進んでいるという。
成長の主な要因としては、産業現場でのハンズフリー表示ニーズの高まりや、アップル・メタ・グーグルなどによるAR(拡張現実)・AIウエアラブルへの投資拡大、医療分野での応用拡大が挙げられる。特に、遠隔手術支援や視覚障がい者支援(物体認識や音声案内)などでの活用が期待されている。企業では、遠隔支援、バーチャル会議、トレーニング用途での導入が加速しており、AI搭載グラスを活用して現実空間にデジタル情報を重ね合わせ、意思決定の迅速化とダウンタイムの削減を実現している。
一方で、市場の課題として製品価格の高さやバッテリー寿命、プライバシー保護への懸念も指摘されている。カメラ搭載型ウエアラブルに対する規制強化を踏まえ、企業には安全なデータ運用と倫理的なAI活用が求められている。
今後は、価格の低下やデザイン改善が進むにつれ、企業・医療分野から一般消費者市場へと採用が拡大していくと見られている。スマートホーム連携、パーソナライズAIアシスタント、メタバース応用など、新たな収益機会も期待されている。同社によると、技術革新の継続により、今後10年間で市場は持続的な成長と広範な普及を実現する見通しという。
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