イベントLOGISTICS TODAYが7日に開催したイベント「LOGI NEXT 25 Day1」にZenport(ゼンポート、東京都千代田区)の太田文行社長が登壇した。
太田氏は、日本企業が急速に海外展開を進める一方で、「サプライチェーンの広がりに情報基盤が追いついていない」と指摘。拠点が東南アジア、インド、アフリカなどに広がるほど、現場では「自分たちのサプライチェーン全体がどうなっているのか、管理者が把握できなくなる」という。

▲Zenportの太田文行社長
背景には、国や拠点ごとに異なる基幹システム、バラバラの商品マスター、地域ごとに異なる業務プロセスがある。太田氏は「企業としては1つのサプライチェーンなのに、データやプロセスは分断されてしまう」と述べ、結果としてExcel(エクセル)やPDFなど非構造データが乱立し、「見える化すら難しい状態が生まれている」と説明した。
こうした“分断”をつなぐため、Zenportは国や組織、システムの違いを跨いで統合できるサプライチェーン基盤を提供している。太田氏は「どんな形式のファイルでも受け止め、関係者全員が使えるデータに変換できる」と述べ、「これによって、どの国でも同じ前提で意思決定できる環境を作れる」と強調した。
さらに、「日本からアジア、インド、アフリカまで広がるサプライチェーンを1枚の絵として見えるようにすることが、Zenportの役割だ」と述べ、「在庫最適化や需給調整を、グローバル全体のデータを使って行えるようになる」と具体的な効果を説明した。
同社サービスはすでに15か国で100社が利用しており、「海外拠点が増えるほど価値を発揮する」と太田氏は語る。最後に、「グローバル展開する日本企業が、すべてのデータをつなぎ直すための基盤を、ぜひ私たちと一緒に作ってほしい」と呼びかけ、発表を締めくくった。
LOGISTICS TODAYでは、メール会員向けに、朝刊(平日7時)・夕刊(16時)のニュースメールを配信しています。業界の最新動向に加え、物流に関わる方に役立つイベントや注目のサービス情報もお届けします。
ご登録は無料です。確かな情報を、日々の業務にぜひお役立てください。















