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沖縄県、本島3港の炭素化推進計画を公表

2025年11月10日 (月)

行政・団体沖縄県は7日、県内の金武湾港、中城湾港、運天港の脱炭素化に向けた取り組みやロードマップをまとめた港湾脱炭素化推進計画を公表した。2050年のCO2排出量実質ゼロを目指して、船舶の代替燃料の利用や施設への再生可能エネルギー導入を進めるほか、温室効果ガスの吸収源となるマングローブや干潟、緑地の保全を進める。

3港のうち、金武湾港は沖縄本島中部の東海岸に位置し、北の宜野座村漢那から南の勝連半島まで1市1町1村にまたがり、1万9400ヘクタールの海域を有している。赤崎地区、天願地区、金武地区には石炭火力発電所が立地し、県内最大のエネルギー港湾となっている。

中城湾港は、本島中南部の東海岸に位置し、北の勝連半島から南の知念半島まで3市2町2村にまたがり2万4000ヘクタールの広大な海域が広がる。リサイクルポートとしての役割を担っているほか、ウォーターフロントを形成し、県内の主要なエネルギー輸送拠点、離島航路や小型船だまりなどとしても活用されるなど、地域や産業を支える重要な社会基盤となっている。

また、運天港は本島北部の本部半島の東側に位置し、本部半島と古宇利島、屋我地島に囲まれた天然の良港となっている。伊平屋島と伊是名島への定期フェリーのほか、一般フェリーも不定期に利用している。ふ頭用地内には今帰仁村が整備した今帰仁冷凍冷蔵施設があり、北部地域の農水産物の鮮度維持と安定供給に寄与している。そのほかの小型船だまりも、地域の漁業を支える施設として機能している。

計画は港湾法に基づき、港を利用する企業を含む港湾地域全体を対象にし、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化や立地する産業との連携について、具体的な取り組みやロードマップを明確にし、港湾の脱炭素化を図ることを目的にしている。

計画によると金武湾港ではバイオマスや水素、アンモニアなどによる発電を進めるため実証実験を行うほか、バイオマスや水素、アンモニアを受け入れる環境を整備する。中城湾港でも、水素混焼による実証を進めるとともに、水素やアンモニアを受け入れる環境を整備する。

また、両港では代替燃料の利用や再生可能エネルギーによる電源への転換、施設の効率化などを図り、CO2の削減を図る。

運天港では、代替燃料の利用や設備の省エネ化などでフェリーからのCO2排出量を抑制し、倉庫や旅客ターミナルで使用する電力や燃料に由来するCO2排出量も削減していく。

また、3港でマングローブや干潟、緑地の保全に取り組み、温室効果ガスを吸収する環境を整備する。

これらの取り組みによって、40年度にはCO2排出量を22年度比で64%削減、50年度には実質ゼロにするとしている。また、マングローブの植え付けなども進め、50年度には0.7ヘクタール拡大する。

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