M&A自動車部品のオイルシール製造などを手がけるNOKは10日、関連会社のイーグル工業(東京都港区)と経営統合すると発表した。来年10月1日に共同株式移転方式で共同持株会社「NOK Group」を設立し、両社が傘下に入る。
同社によると、同日、経営統合契約を締結した。今後、来年6月に株式移転計画の承認を求める株主総会を開催し、持株会社の設立を目指す。両社は来年9月末、東京証券取引所プライム市場で上場廃止となるが、10月1日付で持ち株会社が同市場に上場する。
両社の株式1株に対して、新会社の株式1株を割り当てる。新会社の資本金は50億円で、CEO(最高経営責任者)には、NOKの鶴正雄グループCEOが就任する。
NOKは主に自動車向けのオイル漏れを防ぐシール部品や、カメラやパソコンなどエレクトロニクス製品のプリント基板などを手がけている。イーグル工業は1964年にNOKのメカニカルシール製造部門が独立して設立された。NKOはイーグル工業の株式の32.03%を保有している。
両社はこれまでも、国内の自動車向け製品の販売で、NOKがイーグル工業の自動車向け製品の販売代理店を担ってきたほか、原材料購入や人事交流などで一定の関係を持ってきた。今後、自動車産業などが気候変動対策を進める中、両社とも次世代モビリティーや次世代エネルギー市場に向けた新製品の開発や海外展開が求められることから、連携を強化し、共通の課題に取り組んでいくことが必要だと判断した。
両社は経営統合によって、技術面ではNOKのゴムを中心とする有機材から、イーグル工業の金属・セラミックを中心とする無機材まで、両社が強みとする素材技術を幅広く有することで、将来的に製品ラインアップの拡充を図れるとした。また、互いの顧客に対し販売拡大の機会が増えるほか、生産拠点の有効活用やスケールメリットを生かした購買力向上、間接部門の統合など経営の効率化が図れるとしている。
NOKの2026年3月期の売上高見通しは7269億円で、最終利益は365億円。イーグル工業は売上高1750億円、最終利益98億円を見込んでいる。
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