調査・データインドの市場調査会社アステュート・アナリティカは11日、インドの冷蔵庫コンプレッサー市場は2023年に17億8030万ドルの規模となり、32年には34億9990万ドルにまで拡大するとのレポートを公表した。この間の年平均成長率(CAGR)は7.8%を見込んでいる。省エネ家電の需要の急増や急速な都市化と、インドでの食品・医薬品コールドチェーンインフラの拡大が成長の原動力となる。
レポートによると、インドの気候はますます高温多湿となり、冷蔵庫は一般家庭でも贅沢品から必需品となっている。また、電気料金の上昇が続き、国も持続可能なエネルギーの確保に取り組むなか、省エネとなるコンプレッサー技術への需要が高まっている。こうしたことから、温度制御の性能を高め、消費電力を削減する最新のインバータ式コンプレッサーは、都市部を中心に家庭で急速に普及している。
さらに、国の政策などによって、メーカーはより環境に優しいコンプレッサー技術への移行を促され、市場がさらに拡大している。
産業界でも食品加工や小売、製薬業界の急成長が、商業用冷蔵システムの需要を牽引している。政府は、農産物の収穫後の損失を削減し、ワクチンの流通を支援するためにコールドチェーン物流に多額の投資を行っており、冷蔵倉庫や冷蔵輸送向けの冷蔵庫用コンプレッサーの普及拡大を後押ししている。
EC(電子商取引)の食料品プラットフォームや食品配達アプリ、クイックコマースサービスの成長も、倉庫やフルフィルメントセンターでの大型業務用冷蔵庫の需要増加につながっている。家電メーカーなどでも、遠隔診断や性能最適化、予知保全が可能なIoTセンサーを統合した商業施設向けのスマートコンプレッサーへの投資を進めている。
同社では「インドでは都市化と経済のデジタル化が進んでおり、冷蔵庫コンプレッサー市場は持続的な成長が見込まれる。地方での太陽光発電やオフグリッドによる冷蔵システムの普及、医療用冷蔵インフラの重要性の高まりは、今後数年間で市場をさらに発展させるだろう」としている。
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