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ソウイング、会場運営と輸送連携で運転手待機削減

2025年12月5日 (金)

ロジスティクスゼロ子会社のソウイング(栃木県小山市)はこのほど、MIRIVE埼玉会場(埼玉県深谷市)における構内運営業務の詳細を公開した。中古車オートオークション(AA)会場は、毎週数千台規模の車両が搬入され、競りにかけられ、搬出されていく巨大な物流拠点だ。同社はこの会場運営の「心臓部」ともいえる構内作業全般を受託し、正確なオペレーションと商品価値を高める仕上げサービスによって、中古車流通のスピードと品質を現場から支える。

▲MIRIVE埼玉のオートオークション会場(出所:ゼロ)

深谷営業所が管轄するMIRIVE埼玉会場では、毎週水曜日にオークションを開催する。ソウイングの業務サイクルは、オークション翌日の木曜日から火曜日にかけて行われる次回開催に向けた準備作業が中心だ。現在の取り扱い台数は週平均で2700台に達する。営業部次長の松村太一氏は、会場運営においてクライアントであるオークション主催者から最も求められている重要業績評価指標(KPI)について「スピードだ」と断言する。

こうした正確な物流管理に加え、「差別化の一要素」となるのが、ソウイングが提供する付帯サービスだ。同社の強みは、オークションの出品に“必要最低限の作業をするだけではない”ことにある。単なる移動や管理にとどまらず、商品価値を高める付帯サービスを積極的に提供している。

その中核となるのが、出品車両の第一印象を決定づける「カークリーニング」だ。外装仕上げでは、簡易的な水洗いとタイヤワックスを行う「Bコース」、手掛けワックス洗車を加える「Aコース」、さらにバフ掛けを行い商品化レベルまで磨き上げる「Sコース」を用意する。内装においても同様に、掃除機がけと水拭きの基本セットから、細部の艶出し仕上げを行う上位コースまで細分化し、出品店のニーズに柔軟に対応する。

さらに、社用車として使われていた車両の看板(社名ステッカー)を剥がす「看板剥離」や、運行管理用のテレマティクス機器の取り外しといった特殊作業にも対応する。これらの作業をオークション出品前に構内で完結させることで、出品店の手間を省きつつ、車両の魅力を最大化して競りにかけることが可能となり、落札価格の向上や顧客満足度につながっている。

▲ソウイング営業部の松村太一次長

深谷営業所の人員体制は、自社雇用のスタッフ37人に加え、繁忙日には派遣スタッフを含めて60人規模で稼働する。スタッフの平均年齢は約50歳と高めだが、勤続年数が長く、現場の裏まで知り尽くした熟練スタッフが業務品質を支える。新人教育においては、マニュアルを渡さずに教官同乗で「引回し研修」を行い、体感として場内の走行ルールや危険箇所を染み込ませる独自の手法をとる。

安全管理も徹底しており、場内制限速度25キロ以下、ハザード点灯、指定ルート以外のランダム走行禁止などを厳格に運用し、接触事故のリスクを最小限に抑えている。ソウイングは、正確な構内物流と付加価値サービスを組み合わせ、中古車流通インフラとしての役割を現場から果たし続ける。

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