
▲補強板の新形態「段シェル」(出所:クラウン・ワールドワイド)
サービス・商品香港に本部を置く国際的な倉庫会社クラウン・ワールドワイドの日本法人(東京都港区)は24日、段ボールをくるむようにして強度を高める補強板「段シェル」を開発したと発表した。コンビニエンスストアのおにぎりののりから着想したといい、おにぎりをのりでくるむように、段ボール箱を紙板でくるんで補強する。
同社は企業の文書管理などを手がけているが、保管中の段ボール箱の破損が長年の課題だった。多くは段ボール箱に詰められているが、移動や書類の出し入れを繰り返しているうちに、箱が傷み、破損することがある。箱は最初に預かった箱で保管し続けるのが基本で、強度が落ちてきた箱はテープなどで補修することが多かった。しかし、箱を持ち上げたとたん、底が抜けることも多く、寒い冬場に箱を補修し、再梱包する作業は現場の担当者の負担になっていた。
こうしたなか、文書管理の業務に移動した担当者が、破損したり、強度が落ちたりした箱の効率的な補修方法を検討。解決方法を模索するなか、コンビニのおにぎりに注目し、のりでご飯をくるむように、古くなった段ボールを周りからくるめば良いと考えたという。
その後、具体的な実用化を目指して検討を重ねた結果、強固な紙板の上に載せ、側面から挟み込み上面まで囲う「シェル構造」という方法に行き着いた。これによって内容物の重さや容積率、積み順を問わず、外部の衝撃から段ボールを保護できる。同社は、補強板と専用の保存箱のセットでの販売を開始した。
同社は「破損すれば、テープ補修・詰替え使い捨てが当たり前だった段ボール箱に対し、破損ゼロで箱を長く使い続けるという文化を提案する。段ボールの短寿命化を防ぎ、詰替え箱の廃棄量を削減するため、SDGsの目標の一つ『つくる責任つかう責任』にも合致する」としている。
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