行政・団体国土交通省物流・自動車局は1月31日、現行の「事業用自動車総合安全プラン2025」が最終年度を迎えることを受け、次期計画「事業用自動車総合安全プラン2030(案)」を公表した。3月1日までパブリックコメントを受け付ける。
案では、2030年までに事業用自動車全体の24時間死者数を225人以下、重傷者数を1740人以下、人身事故件数を1万6500件以下とする目標を掲げ、飲酒運転ゼロを継続目標に据える。加えて、走行距離当たり指標(億キロあたり)も併記し、外部要因による変動を抑えつつ施策効果を評価する枠組みを示した。
計画の背景として、国内の交通事故死者数は長期的に減少し、24年は2663人と3000人を5年連続で下回った一方、依然として事故がゼロにならない現実を踏まえた。事業用車両は生活・経済を支える「エッセンシャルワーカー」によって運行される反面、旅客や顧客財産を預かる立場として自家用車以上の安全性が求められるとしている。プラン2025で掲げた「死者数225人以下」は達成が厳しい状況にあり、飲酒運転も散見されると明記した。
物流関連では、トラック目標を「軽貨物」と「軽除くトラック」に分けて設定。軽貨物はEC(電子商取引)拡大を背景に需要が増す一方、死亡・重傷事故の増加が課題として明示され、貨物軽自動車安全管理者の選任や講習、適性診断、記録作成といった規制の実効性確保、監査の強化を盛り込んだ。運行管理未実施や点呼不正、なりすまし・改ざんといった不正防止の観点から、遠隔点呼・自動点呼の活用を広げる方針も示した。
施策は、点呼未実施や飲酒など悪質違反の根絶、遠隔点呼・自動点呼の普及、デジタコやドライブレコーダーなどのデータ連携による運行管理の高度化、先進安全装置の普及、自動運転の商用運行を見据えた安全対策検討などを柱とする。あわせて、運転者の高齢化や健康起因事故の増加も課題に挙げ、スクリーニング検査の導入支援などを通じた未然防止を促す。自動運転については、制度整備を進めつつ、実装状況や事故実態を踏まえ継続的に見直す方針とした。
荷主側を含む「安全トライアングル」の定着も掲げ、無理な行程設定、長い手待ち、頻繁な経路変更、過度な値下げ要求が過労運転や安全投資の抑制につながり得るとの問題意識を示した。優良事業者を利用者が選べるよう、安全情報の分かりやすい提供も求めた。計画はPDCAに沿って毎年フォローアップし、地方運輸局などの会議体とも連携して進ちょくと効果を検証する。
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