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J.D.パワーアジア調べ、中規模事業者への対応強化が課題

大型トラック満足度、日野が5年連続1位

2014年1月31日 (金)

調査・データ大型トラック満足度、日野が5年連続1位J.D.パワーアジア・パシフィックは1月31日、2013年の国内の大型トラックを対象とした顧客満足度調査結果を発表した。調査対象者の半数近く(46%)を占める中規模(保有車両11-30両)事業者で、トラックメーカー間の満足度格差が17ポイントと最も大きくなっていることが分かった。

調査では大型トラックに関する総合的な顧客満足度の評価をアフターサービス、営業対応、コスト、商品の4要因に分けて調べ、顧客の評価をもとに総合満足度スコアを1000ポイント満点で算出した。

調査結果によると、ブランド別総合満足度ランキングは、対象となった4ブランドのうち総合満足度スコア626ポイントで日野が5年連続1位となった。顧客満足度を構成する4つのファクターのうちアフターサービス、営業対応、商品で最も高い評価となった。

2位は616ポイントの三菱ふそう、3位はいすゞ(615ポイント)、4位はUDトラックス(614ポイント)で、それぞれ1ポイント差となった。

13年の総合満足度の業界平均スコアは、618ポイント。昨年の621ポイントから3ポイントの微減で、4つのファクターすべてで満足度が低下した。

事業規模別の総合満足度は、大規模(保有車両30両超)部門のみ、総合満足度スコアが業界平均を上回る630ポイントとなった。中規模、小規模(保有車両10両以下)部門の満足度はそれぞれ614、611ポイントで業界平均を下回った。

顧客を「月1回」訪問した場合、総合満足度は629ポイントとなり、2、3か月に1回の頻度では597ポイントにとどまった。営業活動の訪問目的別に満足度をみると、「各種業務改善への提案」「販売した車両のアフターフォロー」「業界動向などに関する情報提供」など、顧客に有益な情報の提供をしている場合に総合満足度が高くなった。

過去1年間に営業担当者の変更があった場合の総合満足度は593ポイントで、業界平均を25ポイント下回った。担当者変更の際に、変更の挨拶や引継ぎがなかった場合にはさらに満足度が低下し、522ポイントとなった。

前回と今回の購入メーカーが同じで、次回も同じメーカーを購入すると回答した「ロイヤルカスタマー」の総合満足度は639ポイントと、「次回は今回と違うメーカーを購入すると回答した顧客」の満足度(522ポイント)と比べて117ポイント高くなった。特に、営業対応ファクターではロイヤルカスタマーの満足度は153ポイント高くなり、J.D.パワーアジア・パシフィックは「顧客と継続的な取引をするために営業対応が重要」と指摘している。

■J.D.パワーアジア・パシフィックの木本卓オートモーティブ部門執行役員のコメント
「事業規模別に見た場合、大規模部門の顧客満足度は最も高く、また、メーカー間の満足度格差も9ポイントと一番小さい。いわゆる大口顧客に対しては、トラックメーカー側のケアや対応が行き届いているということであろう。一方、中規模や小規模部門では満足度が低くメーカー間格差も大きいため、今後の改善が求められる。特に、ボリュームの大きい中規模部門への対応強化が、他社との差別化のためには効果的だ」