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大連遠州貨運を清算

遠州トラック、中国事業を縮小、業績下方修正

2014年1月30日 (木)

財務・人事遠州トラックは29日、中国事業の大幅な縮小を発表した。9月末までに非連結の海外子会社「大連遠州貨運」を清算するとともに、「青島遠州国際物流」も4月末頃をメドに物流加工部門から撤退する。中国事業の再編に伴い、3月期決算で特別損失を計上する見込み。

対象の2社はともに中国国営企業との合弁会社で、遠州トラックの中国事業統括会社「中国遠州コーポレーション」のもとで、主にアパレル製品の検品、検針などの物流加工業務、輸送・倉庫業務を中心とした物流事業を展開してきた。

このうち、典型的な労働集約型産業で、低単価な検品・検針業務にウェイトを置く物流加工部門は、2社とも「元来採算性に課題があった」ことに加え、人件費の高騰や円安の影響を受け、業績が悪化。遠州トラックでは、合弁相手とともに改善に向けた施策に取り組んだが、「為替相場などの外部環境が厳しさを増しており、さらに踏み込んだ事業の見直し、再構築が必要」との判断に至った。

大連遠州は法人自体を清算し、青島遠州は輸送、倉庫業務を残して、物流加工部門から撤退する。

遠州トラックはこの再編に伴い、3月期通期連結業績予想を修正。営業利益を前回予想時から1億1000万円引き下げて8億6000万円とするほか、最終利益も2億7000万円下方修正し、2億円とした。