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日本船主協会、5高専合同進学ガイダンスを開催

2014年7月31日 (木)

イベント日本船主協会、5高専合同進学ガイダンスを開催日本船主協会は30日、富山・鳥羽・広島・大島・弓削の国立高専(商船学科)5校合同進学ガイダンスを全国3か所で開催したと発表した。

船主協会が2008年7月に設置した「人材確保タスクフォース」で、優秀な日本人船員(海技者)確保のための広報活動の一環として開催したもの。

商船学科を備える国立高専5校の合同進学ガイダンスは08年から開催しており、今回で7回目。14年度のガイダンスは、国土交通省、文部科学省のほか、富山・三重・広島・山口・愛媛・兵庫・神奈川7県の教育委員会、航海訓練所、全日本船舶職員協会、日本長距離フェリー協会が後援し、6月28日に広島(TKPガーデンシティ広島)、7月6日に横浜(氷川丸船内)、同月20日に神戸(神戸港に停泊中の航海訓練所練習船「青雲丸」船内)――でそれぞれ開催した。

3会場合わせて中学生とその保護者、教員など188人が参加。はじめに鈴木修副会長が挨拶し、わが国の海運業の重要性や優秀な日本人船員の必要性に言及した。横浜会場となった氷川丸では、金谷憲夫船長が氷川丸の歴史や当時の船の様子を紹介。高専の教員から、海技士資格が得られる商船学科の概要や、学校生活などの説明があった。

次に、高専卒業生も多く活躍する長距離フェリー会社を代表し、日本長距離フェリー協会の田栄弘事務局長が業界の説明を行った。また、高専を卒業後、現在は船主協会会員会社の第一線で活躍している航海士、機関士が、高専入学の動機や学生生活の思い出、船員の業務とそのやりがいなど、写真や動画を交えつつ紹介した。

会場には学校毎の相談ブースを設け、教員や現役の学生が各校の概要や特色参加者に説明したほか、入試や学生生活、卒業後の進路などに関する参加者からの質問に対応した。神戸会場では、高専の学生が乗り組む練習船の雰囲気を参加者に体感してもらおうと、青雲丸の船内見学会も実施した。

講演内容を踏まえ、商船系高専への進学や船員の仕事・生活について各校の教員や高専出身の若手海上社員に熱心に質問する中学生や保護者の姿が多く見られた。

この進学ガイダンスに参加した上で高専に進む中学生も増えていることから、同協会は「海運業界への人材確保に向けた重要な取り組み」に位置づけ、来年度以降も教育機関と連携して進学ガイダンスを開催する。