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デリカフーズと農総研が提携、物流拠点共有

2017年10月12日 (木)

M&Aデリカフーズホールディングスは12日、農業総合研究所(農総研、和歌山市)と提携し、青果物流通の新たなインフラを構築すると発表した。

デリカフーズが構築してきた大規模農家向け外食・中食流通インフラと、農総研が構築してきた中小規模農家向け小売流通インフラで相互に乗り入れることができるようにした。

▲スキーム図(出所:デリカフーズホールディングス、農業総合研究所)

また、デリカフーズHDが所有する2万検体に及ぶ青果物のビックデータと、農総研が持つ栽培履歴や販促ツールを共有することで、外食・中食・小売店向けに情報提供できる体制を整える。

具体的には、デリカフーズHDが全国に展開する冷蔵センターを農総研の流通拠点として共有し、施設・作業・物流を効率化。農総研は冷蔵センターを共有することで、温度管理と品質管理を強化する。

また、デリカフーズHDは農総研の流通活用を視野に、今後全国の冷蔵センターの設置を進め、調達から集荷、店舗配送の物流インフラを構築する。

このほか契約農家の共有と共同調達、情報・データの共有、販路拡大でも協力し新たな青果物インフラの構築を目指す。これらの取り組みをプラットフォーム化することで、賛同事業者を募る。

デリカフーズHDは全国の外食産業・中食産業向けに365日、カット野菜やホール野菜を提供する事業を展開し、子会社にはグループ間をつなぐ幹線配送網と全国の外食店舗へ配送する「エフエスロジスティックス」、青果物の成分分析と研究開発を担う「メディカル青果物研究所」がある。

農総研は全国7000人の生産者と都市部を中心とした1000店舗の小売店をITでダイレクトにつなぎ、情報・物流・決済のプラットフォームを構築して新たな農産物流通システム「農家の直売所」を展開している。