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リンコーコーポレーション、不祥事の子会社事業を統合

2010年12月27日 (月)

話題リンコーコーポレーションは、不適切経理処理が行われていた連結子会社、臨港商事の事業を吸収し、同社を解散する。27日に事業譲渡契約を締結、2011年2月1日付で事業譲渡を実行する。

 

臨港商事では、06年8月からことし6月にかけて当時の社長らが独断で取引先に対し金融支援を行い、前渡金を提供し続けるなどの不適切な経理処理を行っていた。このためリンコーでは05-09年度分の有価証券報告書、四半期報告書、半期報告書、過年度決算を訂正した。

 

これにより、臨港商事は10年3月期決算で4億3400万円の債務超過に陥り、リンコーは「臨港商事の債務超過を早期に解消することは困難」と判断し、解散、清算することにしたもの。ただし、解散、清算により同社の関係取引先に悪影響を及ぼす恐れがあり「そのリスクを回避することが、親会社としての責務」として、臨港商事の事業を譲受けることを決めた。

 

リンコーは一連の過年度決算訂正を受けて10年3月期決算で、臨港商事に対する債権の取立不能見込額として貸付金残高6億1200万円全額の貸倒引当金を既に設定しているが、11年3月期決算は、11年3月期末時点の臨港商事の債務超過相当額を取立不能見込額と認識し、貸倒引当金を設定する見込み。現時点では「期末の臨港商事の債務超過額の合理的な見積りは困難」として、影響額を明らかにしていない。臨港商事は第2四半期の債務超過額が9億3600万円となり、同社は同額の貸倒引当金を設定したため、3億2300万円の貸倒引当金繰入額を計上している。