M&A宝酒造は26日、フランスで日本食材卸事業を手がけるグループ会社のフーデックス社が、スペインの日本食材卸会社「コミンポート・ディストリビューション社」の経営権を25日付で取得したと発表した。
コミンポート・ディストリビューション社の持株会社「コミンポート社」が所有する全株式を、フーデックス社が取得する。
コミンポート・ディストリビューション社は、スペイン・マドリッド市に本社を置くスペイン最大規模の日本食材卸会社で、ポーランドに子会社を持ち、両国で日本食レストランや小売店に寿司ネタや米などの日本食材、日本酒、調味料などを販売している。
コミンポート・ディストリビューション社の経営権を取得することで、宝酒造グループは欧州でさらなる販路拡大を図るとともに、世界での日本食材卸ネットワークを拡大し、フランスを基盤とするフーデックス社、英国を基盤とするタザキフーズ社との協業を進めて日本食材卸事業の拡大を目指す。
宝酒造グループでは、海外事業を成長事業と位置付け、海外酒類事業と日本食材卸事業を2本柱として事業展開を積極化しており、欧州では2010年にフーデックス社を、13年に英国の日本食材卸会社タザキフーズ社をグループに迎え入れた。
米国では、同社の米国最大の取引先で持分法適用会社でもある日本食材卸会社のミューチャルトレーディング社が2012年に実施した第三者割当増資を引き受けることで、同社とのパートナーシップを強化している。