調査・データ帝国データバンク(東京都港区)は24日、2026年上半期の首都圏における本社移転動向を発表した。地方から東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県へ本社を移した企業は204社となり、過去10年で最多を更新。首都圏から地方へ移転した企業は173社で、差し引き31社の転入超過となった。上半期ベースでは2年連続の転入超過で、企業の「脱首都圏」の動きに減速の兆しが出ている。
転入元では大阪府が40社で最も多く、茨城県が20社で続いた。首都圏への転入元は39道府県に広がり、前年の33道府県を上回った。一方、首都圏からの転出先も大阪府が25社で最多となり、茨城県15社、静岡県13社、群馬県12社が続いた。転出先は大都市部や首都圏近隣県に集まる傾向がみられた。
企業規模別では、地方から首都圏へ移った企業のうち売上高1億―10億円未満が88社、10億―100億円未満が33社で、計121社と全体の6割近くを占めた。一定の事業基盤を持つ中小・中堅企業が、取引先や人材の集積する首都圏で成長機会を求める動きが目立つ。一方、地方への転出では売上高1億円未満が73社と前年同期から18社増え、オフィスコストや事業運営費の抑制を重視する小規模企業の移転も増えた。
業種別では首都圏への転入はサービス業が76社で最多。経営コンサルタントや事業サービス、ソフトウエア受託開発など知識集約型の業種が中心となった。卸売業33社、小売業28社、建設業24社、不動産業15社も多かった一方、製造業は15社にとどまった。
対面営業や出社回帰の動きが広がるなか、顧客、人材、情報へのアクセスを重視して本社機能を首都圏へ寄せる動きが再び強まっている。ただ、首都圏ではオフィス賃料や人材獲得競争の負担も増しており、BCPの観点から本社機能を分散する動きも続く。
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