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企業間AI連携、2年以内に実現とハコブ社長

2026年10月5日 (月)

▲(左から)セーフィーの中原航氏(モデレーター)、LOGISTICS TODAYの赤澤裕介編集長、F-LINEの荒田光弘氏、Hacobuの佐々木太郎社長

ロジスティクスHacobu(ハコブ、東京都港区)の佐々木太郎社長は5日、セーフィーがホテルニューオータニ東京で開いた「Safie Resolution Summit 2026」の分科会で、企業間でAIエージェントが物流情報をやり取りし、調整する取り組みは大手企業の間で2年以内に実現するとの見通しを示した。実証は27年に始まると予測した。同じ分科会でF-LINE(中央区)の荒田光弘氏は、倉庫カメラによる鳥の検知事例を紹介した。

AIエージェントは、与えられた目的に応じて作業を進めるソフトウエアを指す。佐々木氏は、AIに一つの仕事を任せ、次に複数の仕事を処理させ、その先に企業間連携があると説明した。複数の仕事を扱うAIも27年ごろに現場で使われ始めるとの見通しだ。ハコブのトラック予約受付サービスに組み込んだのは、納品業者に代わって到着予約を実行する機能。複数の物流センターへの予約作業をAIが担う。

▲Hacobu代表取締役社長CEOの佐々木太郎氏

佐々木氏が「A to A」と呼ぶ企業間連携では、各社のAIが予約や納品の情報をやり取りする。会計などは一社で完結するが、物流では荷主、運送会社、倉庫が企業をまたいで予定や荷物を調整する。AI同士の連絡で、こうしたやり取りの手間を減らせると説明した。

ハコブは9月30日、各社に分かれた物流データをAIでつなぐ「Hacobu X」構想を発表した。佐々木氏は、AIに情報を扱わせるには業務記録が欠かせないとして、電話やファクス、紙で処理し、担当者の記憶に残る依頼や請求の情報をデジタルで記録するよう呼びかけた。

鳥の検知と作業者の判断

荒田氏は、F-LINEでは統合前の各社で異なる監視カメラを使っており、倉庫ごとに機器や運用が分かれていると説明した。食品倉庫では鳥が入り込み、糞をしたり製品をつついたりする被害が起きる。被害の監視に専任者を置く場合もあったという。

同社は一部の拠点でクラウドカメラを導入し、映像から鳥をAIで検知する実証を行った。荒田氏によると、実証で確認できたのは、映像から鳥を検知できそうだという点までだ。検知後に事務所へ知らせる運用はこれから検討する。レーザー光や捕食者の音声で鳥の侵入を防ぐ案もある。監視専任者を不要にするのは将来の目標で、人員削減の効果はまだ確認されていない。

▲F-LINE上席理事DXソリューション部部長の荒田光弘氏

低温倉庫では、パレットを積み替える設備が倉庫の奥にあり、停止しても気づくのが遅れる。人手が残る仕分け作業では、出荷ミスの確認にも時間がかかる。F-LINEが検討中なのは、カメラで設備のエラー表示を捉えて事務所に知らせる方法と、映像で作業ミスを早く見つける方法。将来は自動搬送機との連携も考えているが、メーカーが異なる機器を接続する調整が要るという。

荒田氏は、倉庫で製品をどこに置くか決める作業者の判断も記録したいと話した。システムが案内する保管場所と、次の作業や過去の経験をもとに作業者が選ぶ場所は異なる場合があるという。作業者の動きを残し、後から判断の理由を調べられるようにしたいとした。共同配送では、メーカーごとに異なる納品先情報を照合する作業にも手間がかかる。住所などをAIに読み込ませ、同じ納品先を判別する使い方を検討したいとした。F-LINE社内では、生成AIをチャットでの質問応答に使っている。

▲LOGISTICS TODAYの赤澤裕介編集長

赤澤裕介編集長は、物流AIの効果を検証できるほどのデータはまだそろっていないと指摘した。共同化やAI活用は発荷主側から始まる例が多いが、発荷主だけで集められる情報には限りがある。スーパーマーケットなどの小売業者は複数メーカーの商品を受け取る。受け手側が持つ納品情報も、企業間の調整に必要だと述べた。

物流標準化はAI同士の会話で、Hacobu社長が構想

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