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「人とくるまのテクノロジー展2014」でロボカーHVと実験映像紹介

ZMP、GPSと標識に頼らない自動走行実験を実施

2014年5月20日 (火)

調査・データZMP、GPSと標識に頼らない自動走行実験を実施ZMP(東京都文京区)は19日、標識やGPSの情報に頼らず環境マッピングと位置推定を同時に行うSLAM技術を用い、自動運転の実験を実施したと発表した。

バージニア工科大学・シドニー工科大学とコラボレーションを行い、SLAM技術の自動運転への適用を進めていた同社は今回、トヨタ・プリウスベースのロボットカー「ロボカーHV」の両側面にレーザレンジセンサーを装着し、ここからの情報をSLAM技術によって自車位置を推定できる仕組みを構築し、自動運転を行った。

多くの自動運転は、GPSを利用して自車の位置を正確に把握することが一般的だが、高層ビルが立ち並ぶ都市部やトンネル、山間部などではGPSで正しい位置を計測することが難しい場合がある。こうした場合に、周囲の環境をセンシングし、自車の位置を推定する技術としてSLAM技術が知られているものの、一般的に、SLAMは計算時間がかかるため、高速走行への適用が難しいといわれていた。

バージニア工科大学の古川教授らが開発した「グリッドベースドスキャン・トゥ・マッチングSLAM」は、計算量を抑えるためマップ生成のための計算をグリッドマップ上で行う。これにより、精度を落とすことなく高速にマッピング・位置推定を行うことができ、また、グリッド計算の並列化による高速化を目指すことができるため、同社では自律走行への応用を期待している。

実験で使用した自動運転車開発プラットフォーム車両「ロボカーHV」と実験映像は、21日から開催される「人とくるまのテクノロジー展2014」で紹介する。