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健康食品、食材宅配は増加

増税後のECサイトの集客、対前年6.1ポイント減少

2014年6月2日 (月)
業界別ユーザー数(出所:ヴァリューズ)

業界別ユーザー数(出所:ヴァリューズ)

調査・データヴァリューズ(東京都港区)が2日発表した、消費税増税後のECサイト集客動向レポートによると、4月の主要ECサイト全体の集客は、前年4月から6.1ポイント減少、「家具・雑貨」「家電・AV・IT」「日用品」は増税前需要の反動もあり、マイナスに転じた。一方、健康食品、食材宅配などの「食品・飲料」業界は増税後もユーザー数を堅調に維持した。

同社が独自に定義する「ショッピング」カテゴリの流入上位サイトを対象に、2013年4月とことし4月のサイト訪問者数を集計して比較したところ、ことし4月は6.1%減となり、訪問者数が6.1ポイント減少した。

特に落ち幅が大きかったのは「化粧品」(31.4%減)、「日用品」(23.4%減)、「家具・雑貨」(20.1%減)。一方で、前年よりもサイト訪問者数が増えたのは「食品・飲料」(11.9%増)、「書籍・音楽」(8.4%増)で、書籍・音楽業界では、「電子書籍楽天kobo」が1.9倍に増加したほか、動画配信の「DMM.com」や音楽配信の「レコチョク」などのサイトが急伸した。

同社では「ここ1年での電子書籍や音楽・動画配信などのデジタルコンテンツ市場の拡大が、サイト訪問者数増加に顕著にあらわれている」と指摘している。

消費税増税の前後で、ECサイト集客にどのような変化があったかをみるため、3月から4月にかけてのサイト訪問者数とその伸び率を業界別に集計した結果、増税前の需要で伸びたと考えられる「家具・雑貨」「家電・AV・IT」「日用品」などの業界が4月はその反動でマイナスに転じていた。

4月は前月割れしている業界が多い中、ユーザー数を堅調に維持したのは、「食品・飲料」、チケットECの「イベント」「化粧品」となった。

特に、健康食品、食材宅配のECサイトが含まれる食品・飲料業界は、サイト訪問者数の前年比も業界別で1位となったことにに加え、前月比もプラスになっており、業界自体の成長と、消費税増税を受けても消費者ニーズが高いレベルを維持していることがうかがえる。

また「その他」のカテゴリも、4.9%増と訪問者が増加したものの、内訳は写真プリントやフォトブックの「楽天写真館」、ブランド買取サイト、toto、JRA、ゴルフ場予約サイトなどがけん引していた。

3−4月のサイト訪問者数推移

3−4月のサイト訪問者数推移