山九、神戸に新物流拠点、能力3倍の免震装置導入

拠点・施設新日鉄住金エンジニアリング（東京都品川区）は18日、同社建築・鋼構造事業部が山九から「西神戸物流センター」（仮称）の新築工事を受注するとともに、その免震装置として同社が開発した球面すべり支承「NS-SSB」を初めて適用して建築確認を取得した、と発表した。

この度採用されたNS-SSBは、振り子の原理と鉄の技術を利用してことし2月に国土交通大臣認定を取得した、新たな免震装置で、今回の工事がNS-SSBの採用一号案件となる。また、大型物流施設に球面すべり支承が適用されるケースとしても国内初の事例。

NS-SSBは建物内の積載荷重が変化する物流倉庫で、安定した免震性能を発揮。従来の免震装置の3倍の支持能力を備えながらも、免震装置で重要な「すべり易さ」と繰り返し性能を実現しており、高い免震性能と免震装置のコンパクト化による建物構造の経済設計を両立した。

この技術を採用した山九の新拠点は、神戸西ICから神戸淡路鳴門自動車道や山陽自動車道などへアクセスする神戸テクノ・ロジスティックパーク（神戸複合産業団地）内に建設される。物流業務の効率化と物流ネットワークの拡大を目的とした拠点として、地上4階建ての重層倉庫でBCP対応や環境面に配慮した計画となっている。

同社の大型物流施設の施工実績は直近10年で150万平方メートルに上る。

■製品形状と部材構成