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伊藤忠とアルフレッサ、中国の医薬流通大手と包括提携へ

2011年3月10日 (木)

メディカル伊藤忠商事とアルフレッサホールディングスは10日、遼寧成大股フン有限公司(遼寧成大)と3社間の包括的業務提携を締結することで基本合意に達したと発表した。基本合意書に基づき、3社は推進委員会を設置し、資本提携、人事交流を含めた具体的な検討に入る。

 

小売分野では、遼寧成大傘下の「成大方円医薬連鎖投資有限公司」(成大方円)の薬局事業に対し、物流の効率化・高度化に向けた協力・助言を行う。併せて、伊藤忠商事・アルフレッサの合弁会社「日美健薬品(中国)有限公司」による、日本製品を中心とした商品供給を強化し、成大方円の事業拡大、競争力強化につなげる。これにより、成大方円は、現在の780店の店舗網を拡大し、将来的に中国トップの薬局チェーンを目標とする。

 

流通・卸分野では、成大方円が保有している物流・卸事業をベースに、社会インフラとしての「医薬品中間流通」を構築することによる事業の開発・創造を目指す。成大方円は、中国東北地方に加え河北省、山東省などにネットワークを構築しているが、まずは同社の薬局チェーン、医薬品卸、医薬品物流事業を基に、東北地方を中心に医薬品流通事業の展開を検討する。

 

このほか、中国政府が推進している「新医療改革」の動向を注視しつつ、主に医薬・ヘルスケア分野を中心に対応策を検討し、新たなビジネス機会の創造などを共同で研究する。

 

遼寧成大は、中国東北地方最大の薬局チェーンである成大方円を傘下にもつ複合企業体で、成大方円は昨年10月、中国政府から薬局チェーンで初めて「馳名商標」として認定、中国国内で知名度が高く信頼できる企業ブランドとして評価されており、薬局チェーン事業以外に医薬品卸・医薬品物流事業を展開している。

 

アルフレッサは日本で効率的医薬品物流、トレーサビリティーの確立などによる高付加価値医薬品流通を構築してきており、これまでに培った経験・ノウハウを今後の中国での医薬品流通事業の展開に活かしていく。