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JX日鉱日石、東北・関東への燃料供給強化

2011年3月16日 (水)

話題JX日鉱日石エネルギーは16日、石油製品の供給体制について、製油所の稼働状況、停止している製油所の再開見通し、出荷・輸送体制をまとめた。

 

同社の製油所は16日午後3時時点で、室蘭、仙台、鹿島、根岸、大阪、水島、麻里布、大分の8か所のうち、仙台、鹿島、根岸製油所が被災により停止。室蘭、水島、麻里布、大分の4製油所が稼動しており、定期修理で停止している大阪を含めた5製油所から海上・陸上出荷を行っている。

 

2番目に大きな精製能力を持つ根岸製油所、来週中には清算を再開できる見込みとなっているが、仙台、鹿島製油所については、損傷が大きいことから、復旧のめどが立たず、再稼働までは「相当の時間を要する」見通し。

 

また、供給力の増強策として、稼働中の製油所で石油製品を増産し、ほかの製油所・油槽所(中継基地)へ石油製品を転送することで、東北・関東地区への供給力を強化。併せて韓国からの石油製品の輸入、ほかの石油会社からの製品購入などを計画・実施するとともに、輸出用石油製品を国内向けに振り替えている。

 

被災による東北地区のタンクローリー不足対策としては、西日本から東北地区へ車両を搬送し、東北地区の陸上運送体制の強化を図っている。

 

東北地区の出荷体制は、室蘭製油所から石油製品の転送が始まった日本海側の油槽所を中心に、太平洋側も含めた東北各地へ出荷を行っており、「国、自治体が優先する先」「救命、救急に関わる先」を最優先としている。

 

関東甲信地区では、14日に根岸製油所から陸上出荷を再開するとともに、油槽所からも順次出荷を開始。根岸製油所では、来週中にも生産を再開し、他製油所からの石油製品の転送受けも開始するなど、早急に通常の出荷体制へ復旧することを目指している。