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アジア発米国向けコンテナ、ピークの7月に前年比2.5%増

2014年8月18日 (月)
アジア発米国向けコンテナ、ピークの7月に前年比2.5%増

アジア10か国・地域発米国向けコンテナ荷動き(出所:ゼポ)

調査・データゼポ(米国ミネアポリス)は14日、米国税関ACEB/L統計データを基に7月のアジア発米国向け海上コンテナ輸送実績をまとめ、発表した。アジア主要10か国・地域発のTEU(B/L・LoadingPort/母船積地ベース・実入り・FROB含)は前月から3.2%増、前年比2.5%増の126万TEUとなった。ピーク月の7月としては2007年の129万に次ぐレベル。

FROBを含む米国向け世界合計も、アジア発に加えて中米発(10.6%減)以外は欧州発が4.5%、カナダ発18.7%、南米発15.7%——とそれぞれ増加し、全体では前月から3.1%増えて前年比1.8%増と堅調だった。

アジア発の6割強を占める中国発は前年比3.6%増と5か月連続の増勢に対して2位の韓国は0.2%のマイナスで、横ばい3位の香港が14.5%のマイナスだったものの、4位の台湾が先月の28.9%増につづいて19.2%のプラス、6位の日本も5.5%のプラスだった。

ASEANのシンガポール、ベトナム、タイはそれぞれ5.2%、16.1%、11.4%のマイナスだったが、マレーシアは29.4%増の7か月連続プラスとなった。インドも30.2%増と11か月連続のプラス。

日本発は直航分が6か月連続のプラスで、東京、神戸発は前月比でそれぞれ14.4%、14.7%、前年比でそれぞれ15.1%、18.4%の増加。釜山経由トランシップ(TS)分は前月比1.1%のプラスだったが、前年比では昨年7月が例月からも多かった(5360TEU)ことで、7.1%のマイナスだった。

日本発直航分の米国西岸港向け(母船積地ベース、実入り、FROB含)の動きは、ロスアンゼルス港向け、ロングビーチ港向けがそれぞれ1.3%、4.6%のマイナスに対し、タコマ港向けが40.7%の急増、シアトル港向けは20.5%のマイナス、エバッレット港向け、オークランド港向けはそれぞれ13.4%、5.5%のプラスだった。

対する米国東岸、ガルフ向けはサバンナ港向けが50.7%と急増、チャーストン港向け、ノーフォーク港向け、ニューヨーク港むけもそれぞれ11.7%、10.3%、14%の増加となった。

一方、日本発を合わせたアジア発米国向けのFROB貨物の動きをみると、前年比15%増と通常より多く、タコマ港、ロスアンゼルス港での急増が目立った。

ゼポでは「これは、米国向けでも母船に積まれたまま米国を通過させて第三国に向ける、いわゆるFreight Remaining On Board(FROB)扱いとされたもの」と指摘した上で「長期化している米西岸港湾労使交渉の動きを反映した」との見方を示している。