大林組、自動ラック倉庫の耐震性向上技術を実用化

拠点・施設大林組は21日、地震時の自動ラック倉庫からの荷物の落下を低減できる「TMD（チューンドマスダンパー）制振技術」を開発・実用化した、と発表した。

TMDは、付設の自動搬送設備を用いてラック最上段に配置できるなど、大掛かりな工事を必要としないため、特に既存施設へ容易に適用することが可能で、既存・新築を問わず、自動ラック倉庫からの荷物の落下を大幅に低減させる制振技術。

これまで、TMD制振技術は高層ビルの風揺れ対策などに使用されてきたが、同社はこの考え方を自動ラック倉庫の荷物の落下低減の機能として採用。ラックの最上段に開発したTMDを設置するだけでラック頂部の揺れを2分の1から3分の2に低減できる。

同社は既にTMD制振技術を既存自動ラック倉庫へ適用した事例として1件手掛けており、8月時点でほかにも適用に向けた検討を数件実施しているという。