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大林組、災害時の物流確保へ東西拠点を再整備

2014年9月5日 (金)

ロジスティクス大林組は5日、地震や豪雨など大規模災害時の支援・復旧活動を素早く有効に行うため、災害時に物流拠点となる東京・大阪機械工場を再整備すると発表した。
大林組、災害時の物流確保へ東西拠点を再整備

再整備はBCP対応機能の強化を目的に実施し、機械工場本来の機能充実に加え、技術開発の実証実験や社員教育の施設として機能拡充を図る。

同社は阪神淡路大震災や東日本大震災の教訓や訓練を通じて、調達した支援・復旧用資機材を被災地に配送する際に、「被災地へアクセスしやすい拠点にいったん集積し、被災地の要求や受け入れ状況に応じて震災対策本部が一元管理することが必要で最も有効だと分かった」として、再整備を決めた。

工事用資機材を保管・整備し、現場へ配送している東京機械工場(埼玉県川越市)と大阪機械工場(大阪府枚方市)を、震災支援・復旧活動時に支援・復旧用資機材の調達物流の中核を担う施設として活用する。

具体的には、震災などでインフラが途絶え、大部分を外部に頼っている電力、燃料などのエネルギー供給が停止しても7日間の稼働が可能な事務所棟と整備棟の新築、BCP対応設備を新設する。

阪神淡路・東日本大震災の発生後、幹線道路など主要ライフラインの復旧までに要した期間をもとに7日間を設定した。事務所棟は免震構造とし、被災時でも震災対策本部や本支店と連携した活動ができるよう非常時通信設備を備えるほか、整備棟には耐震型クレーンを採用し、被災時でも物流拠点としての機能を確保する。

また、再整備に当たっては、工場敷地の中心に大型整備棟を整備することで工事用資機材の保管・整備・配送などの一連の業務の効率化を行い、近年の工事機械大型化に対応するために、整備棟の天井クレーンの揚程を高くするとともにつり上げ能力を増強することで機能充実を図る。

技能労働者不足解消に向けた省力化技術などの開発を進めるため、実証実験スペースを新設する。総工費は70億円。

■東京機械工場の整備概要
工期:2014年8月-2015年12月
事務所棟:S造、2階、延べ床面積2000平方メートル
整備棟:S造、1階、延べ床面積5400平方メートル
主なBCP対応設備:軽油タンク5000リットル、ガソリンタンク5000リットル、水道水用貯留槽1万1000リットル、雑用水用貯留槽3万リットル、排水貯留槽5000リットル、LPガス(プロパンガス)

■大阪機械工場の整備概要
工期:2015年1月-2016年6月
事務所棟:S造、2階、延べ床面積1800平方メートル
整備棟:S造、1階、延べ床面積5400平方メートル
主なBCP対応設備、軽油タンク5000リットル、ガソリンタンク5000リットル、水道水用貯留槽19000リットル、雑用水用貯留槽5000リットル、排水貯留槽6000リットル、LPガス(プロパンガス)