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富士通セミコンダクター、東北5工場が復旧、BCMが機能

2011年6月9日 (木)

産業・一般富士通セミコンダクターは9日、東日本大震災とその後の余震で被災した同社グループの東北の5工場が、アウトプットベースで大震災以前のフル生産レベルに復旧したと発表した。

 

東日本大震災では電力などのライフライン供給が停止したが、3年前にBCMを策定していたことから、回復後はそのBCMに基づき、顧客の理解・協力、装置メーカーや材料メーカーからの支援・協力を得て、早期復旧を果たした。

 

同社は、3年前に2回にわたって発生した岩手県の大地震の被災経験から、前工程工場は7日間、後工程工場は3日間で、それぞれ復旧するBCMを構築していた。対策としては、詳細なBCP策定、マルチファブの推進、部品や材料の安定調達、製造設備の免震・耐震施策のさらなる実施、模擬災害訓練の実施――など。

 

マルチファブ対策としては、前工程工場の生産品目の一部は同社の三重工場に、後工程工場の生産品目の一部は富士通インテグレーテッドマイクロテクノロジの九州工場、南通富士通(中国江蘇省)に、それぞれ移管することにより、製品の出荷遅延を最小限にとどめた。同社では「今後も継続して万全なBCMを実施し、顧客への安定的な製品供給に努めていく」としている。