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医薬品物流システムでロボット大賞優秀賞

東邦薬品、「セブン9」掲げ極限まで物流自動化

2014年10月14日 (火)

メディカル東邦ホールディングスは14日、中核事業子会社の東邦薬品が経済産業省主催の「第6回ロボット大賞」で「ロボットビジネス・社会実装部門・優秀賞」を受賞したと発表した。

受賞対象は、「TBC(東邦物流センター)埼玉」で構築した「医薬品物流センター高度化ロボットシステム」で、ダイフク、日本電気、安川電機との4社共同プロジェクトとして応募したもの。15日から17日まで東京ビッグサイトで開催される「ジャパンロボットウィーク2014」で表彰式、受賞ロボットの展示が行われる。

TBC埼玉は2013年12月に埼玉県久喜市で新設した、医療用医薬品を中心に2万8000アイテムを取り扱う大型物流センターで、出荷精度99.99999%の「セブン9」を目指し、極限まで物流を自動化する選択を行った。

20台のロボットを導入することで、梱包単位商品(ケース品)のピッキングは85%以上を完全自動化し、包装単位商品(ピース品)のピッキングはロボットが全体の63%を行っている。

具体的には、16台のロボットが大きさや重量が異なる包装単位商品(ピース品)を自動倉庫からピッキングすると同時に、コンベア上でオーダー毎に自動振分けし、オーダー別のトレイに投入するところまで自動化。

その後の工程も2台のロボットが梱包単位商品(ケース品)をパレット自動倉庫からピッキングすることで、コンベア搬送から元梱自動倉庫への自動入庫までを完全無人化した。

さらに、梱包単位商品(ケース品)をカーゴ台車に積載する作業を完全自動化。コンピュータが積み方をシミュレーションし、最適な積載方法を自動的に導き出し、人手を介することなくカーゴ台車へロボットが積載する。

マテハンを担当したダイフクは、東邦薬品の要望を実現するために技術的な挑戦を繰り返し、この施設の設備に関連する特許申請件数は24件に上った。ロボット本体は安川電機、物流システムはNECが担当した。