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東邦HD、広島市に高機能メディカル物流拠点

2018年11月22日 (木)
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拠点・施設東邦ホールディングスは21日、 医療用医薬品などの高機能な物流拠点として、広島市安佐南区に「TBC(東邦薬品物流センター)広島」が5日から稼働したと発表した。総投資額は150億円。

同センターは、「TBC埼玉」で培った自動化の技術をさらに進化させることで、入荷から出荷までの無人処理化を実現。パレット単位入荷の自動化、元梱単位でのトラックからの入荷処理の自動化したほか、深夜荷受対応で運送会社のドライバー不足や待機時間の改善にも貢献する。ロボットによるピッキングと箱入れを可能にした、TBC埼玉では2500品目だった対象品目を7000品目に引き上げたことでピース(個装)ピッキングの90%を自動化した。

得意先物量に応じた3種類の容器(オリコン)を自動的に選択し、商品の投入・蓋締め・封緘テープの貼付までを全て自動で行うことで、人手による作業を限界まで削減した。出荷する元梱やオリコンをカーゴ台車へ自動積み付けをすることで、出荷エリアを省人化した。

バーコード、重量、画像によるチェック機能を強化し、さらに作業レコーダーで全てのチェックポイント(検品や仕分け)を記録することで、これまでの物流センターで達成している出荷精度99.99999%を上回る出荷精度を目指す。カーゴ台車と積載トラックをバーコードで紐付けすることで、車両への積み込みミスを防止する。

入荷口にドックシェルターを完備することで、外気の影響を抑え、異物の混入を防止。温度モニタリングシステムを導入し、センター内36か所の温度を継続的に測定する。GDPに対応した専用車両を開発し、輸送時での適正な温度管理とモニタリングを実施。捕虫器や鳥よけスパイク、超音波による防鼠装置の設置などによる防虫・防鼠対策を導入する。

従来の営業所別出庫から得意先別出庫とすることで営業所の配送業務を効率化したほか、TBC広島から直接医療機関に商品を納品する「センター直送便」や、納品時の検品を省略することで得意先の業務効率化に寄与する「NO検品システム」のサービスを提供、拡充した。ホストコンピューターの二重化、定期的な災害訓練の実施など、災害時にも医薬品を安定供給できる体制を整備。72時間稼働可能な自家発電装置を完備した。

このほか、2万リットルの燃料をタンク内に貯蔵し、近隣の燃料供給会社で1万リットル の燃料を備蓄し、実質自家発電装置が108時間稼動可能な環境を整備、災害対応用バイクの配備、夜間電力を活用してロボットが自動ピッキングを行うことで社会的コストの低減に貢献、屋上にソーラーパネルを設置した。

■「TBC広島」の概要
名称:東邦薬品TBC広島
所在地:広島市安佐南区伴西2-3-14
敷地面積:3万1014平方メートル
建築面積:1万2207平方メートル
延床面積:3万1700平方メートル
構造:RCSS造、地上4階建て
取扱品目数:2万5000品目
取扱品目:医療用医薬品、医療機器、医療材料、検査薬など
カバーエリア:広島、岡山、鳥取、島根、山口、香川、愛媛、高知、福岡(一部)
最大出荷能力:250億円/月