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2020年メドに実用化

日立、新たな電池技術でEVの走行距離2倍実現

2014年11月17日 (月)

荷主日立製作所は14日、電気自動車(EV)の走行可能距離を従来の2倍にする電池技術を開発したと発表した。

電極の厚さを2倍に増やし、充放電できるリチウムイオン量を増加させることでエネルギーを高密度化する。また、新たに開発した3次元電極構造可視化の技術を用い、リチウムイオンの移動の特性を明らかにして、リチウムイオンの移動を促進する電極内の活物質の分布を最適化することで高出力化を実現した。

負極材として用いられてきた炭素系材料に比べ、リチウムイオンを多く充放電できるシリコン系材料は、電極から剥がれやすく短寿命だったことから、シリコン系材料を強固に電極に密着させ、剥離を抑制することで、炭素系材料と同等の寿命を実現。

さらに、酸化物を正極表面に被覆することで、長寿命化も達成した。これにより、これまで困難だったエネルギーの高密度化と高出力化、長寿命化を両立。EVの走行可能距離を2倍に伸張できるようにした。

開発した要素技術を用いたリチウムイオン電池の実用化については、2020年頃を目指して研究開発に取り組む。

日立、新たな電池技術でEVの走行距離2倍実現

▲出所:日立製作所