ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

トヨタ、競争力強化へディーゼル、MT、ブレーキ事業を集約

2014年11月28日 (金)

荷主トヨタ自動車は28日、ディーゼルエンジン、マニュアルトランスミッション(MT)の開発・生産事業を豊田自動織機、アイシン精機傘下のアイシン・エーアイにそれぞれ集約すると発表した。また、従来から取り組んでいるアドヴィックスへのブレーキ事業の集約をさらに進めることで、アドヴィックスとトヨタなど出資元4社が合意した。

ディーゼルエンジンについては、豊田自動織機とトヨタがこれまで共同で取り組んできた開発・集約機能を豊田自動織機へ集約する。ディーゼルエンジン固有の開発や生産機能の集約を段階的に進め、競争力の強化につなげる。

豊田自動織機は今後、自動車用ディーゼルエンジンの開発・生産に取り組むとともに、効率的な事業体制の構築を目指す。さらに、この技術をフォークリフト用エンジンや産業機械分野に転用し、事業規模の拡大や開発の効率化を目指す。

自動車用MTでは、トヨタの開発機能と国内生産をアイシン・エーアイに集約することで合意。アイシン・エーアイはこれまでMT専門メーカーとして、国内外の車両メーカー向けに開発・生産を展開。一方、トヨタは自社でも自社車両に搭載するMTの開発・生産を行ってきた。

今回の合意は、両社にまたがる機能を集約し、事業資源を最適に配分することで競争力の強化を狙うもので、今後はトヨタのMT開発機能をアイシン・エーアイに移管するとともに、2016年年央をメドにトヨタ衣浦工場のMT生産を移管する。

これにより、アイシン・エーアイはこれまで以上にMTの企画・提案力を高め、世界トップのMT専門メーカーを目指す。トヨタは経営資源を次世代トランスミッションと関連する車両性能の開発に集中する。

このほか、トヨタとアドヴィックス、アイシン精機、デンソー、住友電気工業の5社が、アドヴィックスへのブレーキ事業集約をさらに進めることで合意した。

アドヴィックスは2001年7月にアイシン、デンソー、住友電工、トヨタの4社で設立、ブレーキシステム・ブレーキ部品の開発、生産、販売を手掛けてきた。

今回の合意は、アドヴィックスの競争力強化を目的に、従来から行ってきた機能集約を強化するもので、ブレーキシステムの開発、生産から販売まで一貫した事業体制を整備し、より専門性を高めていく。

具体的には、アイシン、デンソー、トヨタは今後、アドヴィックスへの人員派遣など開発支援を強化するとともに、16年1月以降、アイシン半田工場、デンソー大安製作所の制御ブレーキの生産機能を段階的にアドヴィックス半田新工場へ移管する。