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全ト協、理事長を初公募「年収1800万円、資格不問」

2011年5月9日 (月)

話題全日本トラック協会は9日、事務方トップの理事長の公募を開始した。理事長を公募で選ぶのは初めての試みで、昨年行われた事業仕分けの際に「役員選出の透明度を高めるため、公募を行うべき」との指摘を受け、テストケースとして行うもの。

 

理事長は常勤役員として会長を補佐する事務方トップの位置付けで、これまでは会長の推薦に基づいて選任していた。しかし、これが事実上の「天下り」人事であったことから、民主党政権に交代してから行われた事業仕分けで問題視され、透明度を高めるために公募で選ぶよう指摘を受けていた。

 

全ト協によると、9日から23日まで書類による応募を受け付け、都道府県トラック協会の会長らで構成する役員選考委員会の面接などを経て最終候補者を選定し、理事会に推薦される。任期は6月23日から13年6月に開く総会までの2年間で、職務は「協会の定款の定めにより、会長の補佐として会務を統理する」とされている。

 

応募資格は「応募時点で満65歳未満」であることを除けば具体的な規定はないが、「定款に定める事業を的確に遂行出来る十分な能力を有し、法人の健全な運営を推進していくについての強い意欲が認められること」「中立性・公平性を担保して業務を遂行することのできる人格高潔で高い倫理観を有する者であること」――といった、「トップ役員」にふさわしい高い資質を求めている。

 

給与は年収約1800万円。勤務条件の中には「地震などの災害時の緊急輸送には24時間体制で勤務することや、緊急召集の場合がある」と、災害時の対応を念頭に置いたものもある。

 

全ト協では、公募で理事長を選出することになった動機について「仕分の際に受けた指摘を考慮し、あくまで自主的な判断として行う」と説明している。また、「ほかの常勤役員や今後も実施するかは未定」としてテストケースの位置付けで行う方針だが、初の試みとあって、応募がなかった場合の対応も「今後、検討する」として、やや戸惑う姿がみられた。

 

詳細は下記URLを参照。
http://www.jta.or.jp/career/recruit.html