ピックアップテーマ
ロジスティクス昨年1月1日からアジア船級協会連合（ACS）の議長を務めてきた日本海事協会（ClassNK）の上田德会長が昨年末で議長としての在任期間を満了した。
上田氏はACSの活動強化、アジア海事業界への貢献を目指し、海事業界に大きな影響を与え得る国際条約の審議でアジアの声をよりよく反映し、バランスのとれた規制となるよう、IMO（国際海事機関）への対応を強化する方針を掲げた。
この方針に従い、技術案件の審議を行う作業グループを安全と環境をテーマとする2つのグループに集約し、IMOの審議体系に合わせた対応が行えるよう組織改編を実行。
アジア海事業界への技術的貢献を強化する取り組みとしてACS独自セミナーを開催し、アジア船主フォーラム（ASF）、アジア造船技術フォーラム（ASEF）からのゲストによる特別講演のほか、安全面・環境面の懸案事項、最新情報の提供と意見交換を実施した。
また、IMOで策定された新たな規制に対応するため、ACS技術文書の作成を議長として主導し、騒音コード、選択触媒還元脱硝装置（SCR）、バラスト水処理装置に関するガイドラインやシップリサイクル条約で使用する共通フォーマット、PSCデータに関する統合資料といった5件の技術文書を策定した。
議長として事務局の体制強化に取り組み、技術活動を補佐するための専門職員を事務局に配置し、事務局がACSの活動を効率的にサポートする体制を構築した。
