調査・データゼポ(米国ミネアポリス)は4日、米国税関ACEB/L統計データベースを基に2014年のアジア発米国向け海上コンテナNVOCC取扱量ランキングをまとめ、「アジアNVOsトップ25」として発表した。
それによると、NVOの取扱量はアジア18か国・地域発のTEUベースで40%を占め、対前年で10%増加し、平均(7%増)を上回る伸びを示した。
アジア発米国向けNVO市場の53%を上位25社で占めているが、これら25社の14年の伸びは15%増と、NVO全体の10%増よりも高く、シェアも12年以来、毎年1%ずつ増えている。
■アジア発米国向けNVO市場の概観(出所:ゼポ)
3年間の傾向(TEUベース%) | 2012年 | 2013年 | 2014年 |
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AsiaNVOsTop5シェア | 21% | 22% | 24% |
AsiaNVOsTop5前年比 | -2% | 12% | 20% |
AsiaNVOsTop25シェア | 52% | 53% | 54% |
AsiaNVOsTop25前年比 | 0% | 1% | 15% |
AsiaNVOs合計前年比 | -2% | 0% | 10% |
Asia18か国発合計前年比 | 0% | 3% | 7% |
Asia18か国発NVOs取扱シェア | 40% | 38% | 40% |
日系NVOs10社のシェア | 5.9% | 6% | 4.5% |
日系NVOs+M&A2社合算シェア | 5.7% |
さらに、NVO市場をけん引してきた国際大手NVOトップ5社はこの3年間同じ顔ぶれだが、ランキングは大きく変化し、特に5位だったクリスタルライン(Christal Line)がM&A戦略で一気に2位となった。トップ5社の前年比は、25社の伸びを上回る20%増となっており、シェアも12年21%、13年23%、14年24%と拡大している。
NVOが400社を越えるアジア市場の中で、トップ5社を中心に25社が5割以上を取扱う構図となっており、2月に海外大手の買収を発表した近鉄エクスプレスと日本郵便2社がそれぞれ21位、24位に浮上。日系としてはこれまで郵船ロジステイクス1社(20位)のみがランクインしていたトップ25社グループに新たに2社が加わることとなる。
2014ランキング | キャリアコード-社名()内は買収側企業 | 2014年のTEU | シェア | 前年比 |
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20位 | YASV+YUGL-郵船ロジステイクス | 58943 | 14.0% | -13.0% |
41位+56位=21位 | KWEO+APLL-(近鉄エクスプレス) | 47476 | 0.8% | 18.0% |
23位→24位 | TGFH-TollGlobalForwarding(日本郵便) | 44943 | 0.8% | 9.0% |
2014実績を単純合算 | 151362 | 2.66% | 2.0% |
トップ25社グループでは、20位がシェア1%ラインとなっているが、20-25位のランキングは13年に比べて3社が26位以下から上がってきている。25社全体では、13社が前年よりもランキングを上げており、伸び率でも13社が二桁増を示した。
14年ランキングで26位以下100位までの日系NVOは、エアタイガーエクスプレス、日本通運、三菱倉庫、近鉄エクスプレス、リコーロジステクィス、住商グローバルロジステクィス、CDSグループ、日新、三井倉庫の9社。