ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

1月の内航輸送、貨物船・タンカーともに前年を下回る

2015年3月12日 (木)

調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)が12日までにまとめた内航主要オペレーター(60社)の輸送動向調査によると、1月の貨物船輸送量は1788万9000トン(前年同月比5%減)と前年実績を下回った。油送船(タンカー)も輸送量は1万1835トンで6%減となった。

貨物船輸送は昨年の消費税増税前の駆け込み需要や旺盛だった民需・官需がなく、品目によっては前年比で減少した。鉄鋼は需要が減少した影響で4%減、紙・パルプは発電機故障のトラブルや新聞用紙などの販売不振で3%減、自動車は増税後の販売不振から10%減、セメントは北日本の天候不良などが影響で9%減――となった。

一方、燃料は石油火力からの代替率が増加したことや荷役設備のトラブルで、イレギュラーな輸送量が発生したことから、11%増となり、雑貨は大型RORO船導入で輸送量が増強したため3%増加した。

タンカーは白油1%増、高圧液化5%増、高温液体4%増、耐廃食が1%増だったものの、黒油18%減、ケミカル10%減といずれも10%を超える減少をした結果、全体としては6%減となった。黒油は転送需要や冬季需要もあるが、電力向けはほかの燃料へのシフトが大きくなり、減少の要因となった。

白油(ガソリン・灯油・軽油)は北日本や日本海側の悪天候の影響で減少がみられたが、冬季需要の灯油・軽油の輸送や輸出用ガソリンの輸送、転送需要の増加で前年を上回った。